定年を迎えると、収入源は次のように推移することが見込まれる。
(1)再雇用期間。給与収入が主体。
(2)雇用が終わり、公的年金+個人年金が収入源。
(3)個人年金が終わり、公的年金が収入の柱。
(4)死別単身で年金は一人分のみ。

収入はこの順に減っていく。
(1)再雇用期間の収入は現役の頃より少なくなるのが通例だが、年金受給しながら再雇用で働く方は多い。在職老齢年金の概要は知っておきたい。また、高年齢雇用継続給付と年金の調整というものもある。このほか、所得税や住民税はどう変わるか、という問題もあるにはある。こうした項目は色々とあるが、まずは大勢(額の大きなもの)を掴むことが肝要である。
(2)では再雇用の収入がなくなり年金のみとなるが、個人年金もある期間。多くの個人年金は有期年金であり、いずれ支給は終了する。
(3)は個人年金の受給が終わり、公的年金のみ。
(4)は夫婦のどちらかが亡くなりシングルになる時期。遺族年金については、概要は知っておきたい。

 以上を見ると、再雇用期間を長くし、この間でも厚生年金に加入(加入は70歳まで)かつ国民年金だけでも受給を繰下げるなどで年金を強化、75歳の後期高齢者医療保険加入まで雇用が継続できれば健康保険に加入できるので保険料は半額負担+扶養家族は保険料負担なし、株式配当や投資信託で資産収入を増やす、アルバイト・パートなど短期雇用で補充、などが考えられる。
 これらは公的年金を支える、いわば補助エンジンである。

 なお、株式や投信は不労所得なので体力の落ちた高齢者向きであるが、退職してからいきなりというのは投資期間が短くリスクが大きい。年齢がかさむ前からじっくりと取り組んでおけば、上手く泳げるようになる(と思う)。これは車の運転や泳ぎの習得と同じようなもので、実践経験がものをいう。金融機関(のみならず怪しい勧誘者)の餌食とならぬよう、こればかりは王道なし、コツコツとやるのが、王道といえばそうかもしれない。
 肝心なことは、公的年金だけでどうやって暮らしていくか、早めに収支を想定しておくことである。実際には公的年金だけでは不足することが見込まれるであろうが、それをいかにして補うか。とはいえ、年金の範囲内で生活の基礎的固定費(食費、光熱費、税金、保険など)が足りるように、結果としては無理でも、考えてみることである。

 次に変動費である。
 年金以外の、中でも投資の果実といった補助エンジンの出力性能を上げていくよう、早いうちから対応したいものだ。要するに、補助収入で変動費を賄うことが望ましいと考える。趣味、旅行、娯楽などは料理をおいしくする調味料とも言え流。栄養補給だけが食事の目的ではない。楽しみが必要なのだ。これら心の栄養は、変動費で賄うこととし、それには補助収入を充てられるようにしておきたい。
 例えば、株式配当は多くは年2回、6月と12月頃、ボーナスの代わりになる。もっともかつての賞与ほどには遠く及ばないが、収入に潤いを与えるような額にはしたいものである。
 上述のように、こういうものには王道はなく、脇道に誘惑されて怪我(損害)をせぬよう、地道にコツコツとやる、つまりは安全運転である。

 受給を我慢していた国民年金の繰下げ受給を始めると、さらに生活は楽になる(と良いが)。

 注意すべきは税金、ことに住民税。1年遅れで課税されるので、ということは、収入が減った翌年に減る前の額で課税されるので、その分の蓄えは必須である。退職後にドカンと納入通知がやってきてショックを受けている人(自分もそうであった)は結構いるのである。

 さて、先日、そばを食べようと、「蕎麦しずく」へ。移転後初めての訪問。人気店でしばらく順番待ち。野菜天を付け合わせとした。そばはコシがあり色もほのかに緑っぽいかとも思われた。良い店である。