緊張感のある手術シーン満載。『胸部外科』①
『チュンジャ さんちはお祭り騒ぎ』 (原題 2008年)に続き、 ソ・ジヘ作品を もう1作。 『チュンジャ씨』 から10年。 ソ・ジヘ、 34歳の作品です。 『胸部外科』 (原題: あと4~5話で視聴完了。 ぐいぐい引き込まれるドラマです。 胸部外科とは主に心臓関連を扱う 医療分野で、手術中の死亡率も高く、 ハイリスクでやり手がいない 人手不足の劣悪な労働環境の部署。 そんな医療現場を舞台に巻き起こる、命の選択劇。 どっちを助けるべきか、どっちに死んでもらうか。 さらには、くすぶる権力への邪心 |
内科とか整形外科じゃなく、胸部外科だからこそ、医師の采配が崖っぷちギリギリのところでの闘いとなります。
だからこそ、とてもドラマチックな作品です。
あーっ、失敗か
鼓動が戻った
とにかく手術シーンが多く、手術室の光景の細かいカット割りやBGMによって、どのシーンも緊張感に満ちていて、手に汗握る思いです。
第1話冒頭、移植用の心臓を主人公 パク・テス(コ・ス)がどこかへ持ち去ってしまいます。
彼の師であるチェ・ソッカン教授(オム・ギジュン)は、裏切られたと歯ぎしりします。
そんなスピーディな導入部。
この奇行の理由は何か、というところから、時間軸は4年前の2014年へ。
パク・テスの母親オ・ジョンエ(イ・ドッキ)が心臓移植の手術を受けようとした瞬間、チェ・ソッカンはドナーの心臓を、同僚のユン・スヨン(ソ・ジヘ)を助けようと移植してしまいます。
その結果スヨンは助かり、その後次のドナーが現れることなく、テスの母親は亡くなりました。
時間軸を15年前の2003年に移すと、地方都市の病院でソッカンはスヨンを助け、その手術中に彼の一人娘が死亡します。
スヨンは、ソッカンの娘チェ・ユビン(子役:チェ・ユリ)の代わりに助かり、15年後にテスの母親の代わりに助かるわけで、この3人の心は複雑に絡むのです。
しかしこの現実は医療道徳としての選択の結果ではなく、そこには医療を悪用する陰謀があったのでした。
なかなか、奥の深いテーマの作品です。
最後の最後に、テスが移植用の心臓を持ち去った理由や経緯が明かされるでしょう。
とにかく次の回が待てない、中毒性のある作品です。