30分ものの和風ロードムービー | コワれるまで ALLORA

30分ものの和風ロードムービー

本邦最後のTVドラマとしての時代劇『逃亡者(のがれもの)おりん2』がはじまって数話 経ちます。

前作は1時間ドラマだったけど、パートⅡは制作費を切り詰めたか(パチンコ台メーカーさんが)、30分ドラマになってしまいました。

なので、最初はストーリーが薄っぺらく感じたのだけど、それは演出が悪いから。

「この程度の出来事で、そんなに感情的になるなよ~、青山倫子サン」
と言いたくなるのだけど、演出家がそうさせるんですかねぇ。

パートⅠの『おりん』はもっと感情を殺していましたからね。

でも何話か観ていくうちに、30分ものならこれでいいかな、と思えてきました。

なんたって30分しかないのですから、『ここは悲しいのっ』て強引に持っていかないと、あとに続かない。

ムリヤリでも見せ場の殺陣の時間を確保しなきゃいけないんだから。

そう達観すると、これはこれで分かりやすくて小気味良い。



               



その思いを強くしたのが、次のシーン。
なんと、新兵器 “ダブル手鎖” っ


すごいなぁ。

パートⅡだからと手を抜いてないなぁ。
パートⅡならではの趣向で、ガンガン攻めるなぁ。

「もう終わりだからいいや」どころじゃなく、この期に及んで“新兵器”誕生ですからね。
スタッフさん、熱いな~。

コンパクトな30分もので、和風ロードムービーで、敵が出てきて新兵器・・・

ここで私の記憶に蘇るのは、1967年~1968年にかけて当時の子どもたちをテレビの前に釘付けにした、伝説の特撮時代劇 『仮面の忍者 赤影』です。

最高視聴率は 23%ビックリマーク
今でも多くの中高齢世代が覚えていると思います。

こういう30分モノの時代劇って、あんまりないと思います。
『隠密剣士』なんてのも、当時あったっけ。

とにかく『おりん』のドラマの作りは、かつての記憶に残る『赤影』を彷彿としましたね。

私はリアルタイムに観ていた世代ですが、『赤影』は良かったな~。
子ども番組のくせに、しっかり作っていましたね。

ちなみに敵キャラも魅力的で、私が好きだったのが『赤影』の「第3クール 根来編」に登場した くノ一忍者の「虫寄せ風葉」。
カブトムシ怪獣「鉄甲アゴン」の使い手でした。

このアゴンのデザインもよかった。
アゴンは人気があって、当時ゼンマイ駆動のプラモデルにもなりました。

当時の価格が 200円。
今は数万円の値が付いていると思います。




「虫寄せ風葉」は敵の忍者ながらけっこう人間っぽくて、優しい面も持っていました。
そういうキャラだから1話使い捨てではなく、数話に渡って赤影たちと絡みました。

やがて赤影は風葉から1個の “アゴンのタネ” みたいなのを得て、この怪獣を使いこなしてしまうのです。

このアゴンを操縦するコントローラーがオカリナ。
劇中で使われた風葉のオカリナの調べは今でも覚えています。




まあ、こんなこと書いてるときりがないのでこのへんで。

とにかく、W
(ダブル)
手鎖、かっこいいです。