最近読み返した本
 
『四日間の奇蹟』 浅倉卓弥
 
 
第1回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品
 
 
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ストーリー
 
 
主人公のピアニスト・如月敬輔はロンドンのコンサート会場で
事件に巻き込まれ
左薬指の神経を切断、将来の夢を断たれてしまう。

その事件で両親を亡くし天涯孤独になった少女・千織を引き取った如月は
脳に障害のある千織がサヴァン症候群であり、
素晴らしい音楽の才能があることを見出します。
 
千織のピアノで各地の施設を慰問しながら
ひっそりと寄り添うように暮らしている2人
 

ある日、小さな島の療養センターを訪れた如月と千織ですが
そこには高校時代、如月に思いを寄せていた
一年後輩の岩村真理子が働いていた。
 
島に2人を招いたのは真理子
 
彼女は初恋の人との再会に胸をときめかすが
演奏会が終わった午後、天候が急変し落雷が真理子と千織を襲う。
 
 
真理子がかばった千織は軽傷で済んだが
真理子は意識不明の重体に。。。。
 
 
そして不思議なことにベッドで目覚めた千織には
真理子の魂が宿っていた。
 
千織の体を借りた真理子は如月に心を打ち明け
短いながらも穏やかな時間を如月と過ごします。
 
 
奇蹟の4日間が過ぎ、
如月に別れを告げた真理子が天に召されると同時に
千織の魂も戻ってくる。

    
 
これが感動せずにいられますか。
 
号泣、号泣、また号泣
 
 
東野圭吾の「秘密」にも似たところがありますね。
 
 
あれは娘の体に妻の心が宿り
どうしたらいいのか対応に悩む夫の赤裸々で現実的な悩みが
描かれていましたが
 
この本は
脳に障害があり天使のように純粋な少女と
将来を閉ざされ絶望のふちで呻く青年、
 
そして彼を慕うひたむきで献身的な女性の3人を
現実離れしたファンタジーのように描いています。
 
 
映画化もされ
如月を吉岡秀隆、真理子を石田ゆり子が演じました。
 
 
入れ替わるという題材はミステリーかもしれませんが
礼拝堂の中のシーンなどとても美しくて、
まるでファンタジーそのものでした。
 
 
原作で感動すると
映像化されたものにはちょっとがっかりさせられることが多いけど
これに関しては映画も花丸でした。
 
  
同じ作者で「君の名残を」もおすすめです。
 
現代に生きる普通の高校生が
平安時代にタイムスリップする物語
 
こちらも壮大な歴史ファンタジーです。
 
 
機会があったら読んでみてくださいね。
 
 
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