99回 マレー半島上陸作戦 ~世界最強の戦艦を撃沈!~ | 日本人のための近現代社会

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 前回動画で日系人強制収容所について解説すると言っていたんですが作っていくうちに5の倍数回向けの内容になってしまったので、予定を変更して真珠湾攻撃と並行して行われたマレー半島上陸について話をしていこうと思います。

動画解説

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm29838024

ようつべ https://www.youtube.com/watch?v=KzA_Q9-Ku_k

 

 大東亜戦争の始まりと言うと真珠湾の印象が強いと思うんですけど、あれは正しくは日米開戦の始まりですね。実際にはマレー半島上陸作戦のほうが真珠湾より1~2時間早いです。

 ここはほとんどがイギリスの植民地でした。日本としては石油を獲得するため、その先にある今のインドネシアが欲しかったんですね。ところが隣にはイギリスの東洋の拠点シンガポールがありました。このシンガポールを攻略するための足掛かりとしてまずはマレー半島に上陸したわけです。

 

 日本の陸軍は海軍の援護を受けてマレー半島に次々と上陸しコタバルの空港をその日のうちに落とすなど、空軍基地を次々と占拠する事に成功します。もちろん日本の快進撃がここまですごかったのには日本軍の強さ以外にも理由があります。

 当時このあたりの防衛をやっていたのはイギリス領とは言ってもイギリス人ではないんです。イギリスに戦わされていたインド人だったんです。ですから当然、自分たちをいじめ抜いているイギリスのために命懸けで戦うなんて事はないわけです。むしろアジアの開放を謳って戦争を始めた日本に好意的な人たちもたくさんいました。ですから、本格的な抵抗とはならず、すぐに投降といった事態が相次ぐ事になります。要するにどうぞお通りください的な状況があったわけです。これは101回で解説するシンガポール攻略でも同じ状況ですね。

 

  しかし、イギリスも黙ってやられているほどアホではありません。陸がだめなら海で叩いてやるという事で戦艦2隻を主力とした東洋艦隊を送り込みます。日本海軍を叩いて陸軍をマレー半島で孤立させることが狙いですね。そのために、当時最強を誇っていた「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」の2隻を投入してきたわけです。しかし、イギリス艦隊に空母はいませんでした。その上、陸上基地からの航空支援も日本軍が空軍基地を制圧していたため期待できないという状況です。

 

 しかし、それでもイギリス東洋艦隊は自信満々でした。戦艦は2隻とも強力な装備をしていましたし、特にプリンスオブウェールズは当時不沈戦艦と呼ばれていました。この戦艦で挑めば日本の艦隊なんて楽勝だと思っていたんですね。日本で言うと大和型戦艦的な位置づけです。ところがふたを開けてみると日本の基地航空隊から飛び立った飛行機による魚雷攻撃で2隻とも沈んでしまい、日本海軍の艦隊を見つけることすらできずに終わっています

 

 日本側から見た艦これ的な例えをするなら制空権確保状態で基地航空隊から一式陸功での総攻撃をやり、艦隊が相手にするまでも無く支援攻撃で全滅しているっていう状況ですね。丙作戦だったのかな?だからマレー沖海戦のイベントでは基地航空隊の強さが半端なかったんでしょうね。

 

 さて、このマレー沖海戦で航空機の力を見せつけられた連合国側はこれ以降水上艦には対空装備に重点をおくようになり、航空機の護衛の無い状況での戦艦の出撃はどこの国も慎重になります。

 まぁ、そもそも重装甲の戦艦を飛行機だけで沈めるとなると反撃がほぼない状況でのフルボッコじゃないと不可能なので、日本が飛行機だけで戦艦を沈めたのはこのレパルスとプリンスオブウェールズだけです。アメリカは戦艦大和と武蔵を航空攻撃で沈めていますがこれも大戦末期の日本に出せる戦闘機がない状況でのフルボッコですので同じ状況なわけです。

 

 ともあれ、このマレー沖海戦によって日本は南洋の制海権と制空権を獲得し、2カ月後にはシンガポールまで陥落させることになります。

 ちなみに、戦艦が2隻も沈んだわけですから当然船から投げ出された乗組員がたくさん海を漂流する事になります。しかし、日本軍はこれを救助するイギリス駆逐艦の人命救助の妨害は一切しませんでした。やろうと思っても燃料弾薬を戦艦撃破で使い切っていた部隊もあったそうですが、残った機銃で掃射すれば救助作業を妨害できました。しかし、イギリス海軍の戦いぶりに敬意を表しあえてそれをせずに帰還したという記録も残っているんだそうです。

 

 101回では今回の続きでいよいよ本丸のシンガポール攻略と尺があればインドネシア攻略までやっていこうと思います。次回は5の倍数回と言う事で日系人強制収容所について話をしていきます。

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