第41回 義和団事件と日本の国際的信頼の高まり | 日本人のための近現代社会

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今回は日本の国際的信頼を高めることになった義和団事件(北清事変)について解説します。

動画解説↓


ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm26524302

ようつべ https://www.youtube.com/watch?v=QMvZrPan7Uw



39回の動画で解説したように、清は日清戦争に負けて自国の弱さを猛アピールした結果、国土の大部分をヨーロッパ諸国に取られてしまいました。そうすると、当然国内では「白人どもめ、出ていけ!」という人たちが出てきます。この人たちが立ちあがったのが義和団事件ということになります。ちなみに義和団ってのは当時清で流行ったカルト宗教みたいなもので、彼らの教える武術をマスターすれば、鉄砲にも刀にも素手で勝てるということらしいです。北斗真拳でも使えたのかな?

 これだけで終わっていれば狂った信者の暴走で終わるだけの事件だったんですよ。ところが義和団の勢いを見た清国政府が何を勘違いしたか「こいつらを利用すれば白人達を追い出せるんじゃね?」と考えます。結果、清の軍隊を義和団と合流させ、列強諸国の大使館が集まっている地域を包囲し、宣戦布告することになります。日本とタイマンでボロ負けした清国が何をとち狂ったか、日本を含めた列強8カ国に戦争を吹っかけたわけです。当然、結果は火を見るより明らかです。連合国軍の圧勝におわります。



 さて、問題はこの時、日本はどう動いたか。本来なら日本が一番地理的に近いので、本国からの兵力を出すべき所なのですよね?しかし、清の領土への野心を疑われたくなかった日本は積極的には出しませんでした。しかし、それでは困るとイギリスやフランスから何度も援軍を要請され、兵を出す事になります。結果、日本軍の活躍でこの反乱は無事鎮圧し、連合各国で一時占領することになります。

 当時の戦争では軍隊は民間人を相手に略奪したり、レイプしたりするのは当たり前で、列強軍隊による略奪やレイプが頻発していました。ところが、日本とイギリスの占領地でだけはそういった事はほとんどなく、治安が保たれていたんですよ。ちなみに一番ひどかったのはロシアです。ロシアの占領地区ではとにかくロシア兵がやりたい放題で、日本占領地区へ逃げてくる中国人がたくさんいました。

 また、戦後の賠償金を要求する時には当然、一番多くの兵力を出した日本が一番もらったと思うでしょう?ところが違うんです。最も多くの金を要求したのは日本と同じくらい地理的に近い位置にあるにもかかわらず、日本の半分も兵を出さず、そのくせやりたい放題やりまくったロシア、次にドイツ、フランスと続いていき、日本の請求額はロシアの3分の1以下というものでした。しかも、義和団事件のどさくさでロシアは満州に居座り、そのまま自分の物にしてしまいます。これが日本にとっての大きな脅威となり、日露戦争へとつながっていくことになってしまいます。

 この義和団事件での、日本軍の活躍や現地での規律正しい振る舞いによって日本に対する世界の見方大きくが変わることになります。特に、当時世界の最強国だったイギリスが日本を非常に高く評価し、これが後の日英同盟へとつながっていくことになります。当時のイギリスは「光栄ある孤立」と言って世界のどことも軍事同盟を結んでいませんでした。ぶっちゃけて言えば同盟を組んで協力していけるような信頼できる国がなかったからなんですけどね。そのイギリスに「日本は信頼できる国である」と発言させ、向こうから日本に同盟を提案してきたわけですから当時の日本がどれだけ義理堅かったかが分かりますよね。

 次回は、今ちらっと出てきた日英同盟について解説をしていきます。

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