前々回の動画で日本は日清戦争に勝ち、遼東半島・台湾等の領土を得たという話をしました。今回はその続きです。
動画解説↓
ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm26195337
ようつべ https://www.youtube.com/watch?v=NKRpxCGsKCY
日清戦争でぼろ負けし、このままでは終われない中国はあろうことかロシアに泣きついて日本を遼東半島から追い出そうとします。その結果、ロシア・ドイツ・フランスの3カ国から「日本は東アジアの平和のために遼東半島は中国にかえしてあげなさい」と返還を要求されます。日本にとっては理不尽この上ない要求ですが、万全の状態で戦ってもこの3国相手に戦っても勝ち目は薄いのに、日清戦争で消耗した日本軍に勝ち目はありません。仕方なく要求に応じ遼東半島を中国に返します。そしてこの干渉の直後、ロシアは中国から遼東半島を奪い植民地にしてしまいました。
この事に日本国民は大激怒。「ロシアの奴め、今に見ていろ。この借りは絶対に返すぞ」となり、臥薪嘗胆をスローガンに再度、富国強兵を進めていくことになります。
ところが、当時の国際情勢を的確に把握していた外務大臣陸奥宗光だけは、冷静にこの状況をとらえていました。陸奥はどうせロシアがいちゃもんをつけてくるんだから、予め遼東半島など領土を中国から多めに取っておいてロシアからの圧力に備えていたと本人の回顧録には記されているそうです。実際、朝鮮の独立を達成するにあたって遼東半島は必要ない場所なので、陸奥宗光の強がりということではなさそうです。
この後、白人に弱みを見せまくってしまった中国は領土をどんどん植民地にされ、白人から絞り取られる暗黒の時代を迎えることになりますが、これについては39回目の動画で説明します。
さて、この間朝鮮はどうだったかというといつも通りでした。日本が三国干渉でロシアに譲歩すると、朝鮮人は「日本は中国には勝ったが、白人には屈した。やはり白人の方が強い」と考えます。もちろん、ロシアについても何も良い事はない、侵略されるだけだと考えるまともな人間もいましたから争いになります。
日本はこの時、朝鮮に早く独立国家になってもらいたかったので内政には口を出さなかったんです。しかし、そんな日本を見た朝鮮人たちは「日本が口を出してこないのはロシアが怖いからだ、やっぱりロシアにつこう」という発想しかできませんでした。朝鮮人のためを思ってしたことでも相手が譲歩したらそれは弱みがあるからだとしか考えられない国民性がここでも発揮されてしまったわけです。結果、日本公使館は何度も襲われ、現地の日本人は何人も惨殺され、これにブチ切れた日本人と少数の親日派が親露派の閔妃を殺してしまいます。そして、親日派内閣を作ろうとするんですが、ここで最強の売国奴、朝鮮国王がこともあろうにロシア公使館に逃げてしまいます。その結果、ロシアの影響力が増し、親日派は殺され、第34回で解説したような朝鮮近代化計画もすべてロシアにつぶされてしまいます。植民地にして絞れるだけ絞ってやろうと考えているロシアにとって、朝鮮の近代化なんて迷惑以外の何物でもないですから当然ですね。
こうして朝鮮は「もはや清の属国ではない」と胸を張って「大韓」と国名を改め、皇帝を自称しますが、実際はロシアの操り人形になってしまいます。要するに、宗主国が中国からロシアに変わっただけですね。この事が日本にとって新たな大きな脅威となり、後の日露戦争へとつながっていくことになります。
次回は下関条約で日本領となった台湾の統治について解説します。日本の統治が白人の植民地支配とは根本的に異なっていたことが分かってもらえるかとおもいます（白人の植民地支配については第3回で解説しています。）。
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