以前の記事でもご紹介しましたが、我が家には生ゴミ、作物残渣、雑草等を処分するコンポストが二つあります。以前はハエ(銀バエやコバエ)が大量発生し、使用を中止していた時期がありましたが、現在はほぼ虫が発生することはなく、最終的に畑の有機質肥料として有効に活用しています。
今回は虫の湧かないコンポストの管理事例をご紹介します。
1 水分は70〜75%位に保つ(一番大事)
・コンポストの内容物が好気発酵(酸素がある条件の発酵)しやすくするため。水分が高い(密度が高い)と嫌気発酵(酸素が少ない条件の発酵)が中心となり発酵速度が極端に遅くなり、悪臭が出る場合もある。
・水分の調整は乾いた土や乾燥させた植物、米ぬか、戻し堆肥等を活用
・水分70〜75%の目安は内容物を軽く握って崩れない程度。
・水分が低過ぎると発酵が進まない。
2 定期的にかき混ぜる
・2〜3日に一回は実施。
・全体の密度を落とし、下層の材料の密度を落とし空気に触れさせるため。
・スコップでのかき混ぜはけっこうきついので、私は剣先スコップを使って足で体重をかけ、掘り起こす感じで実施。
3 生ゴミの割合が少ない時は少量の窒素分を補給
・窒素が足りないと微生物が減少します(窒素飢餓)。
・私は鶏糞堆肥や汚泥堆肥等の安価な資材を入れて調整。尿素や硫安を入れるとのが一般的。
4 生ゴミ投入後や撹拌後は土や米ぬかで表面を軽く覆う
・匂いの発生防止と虫が寄り付かなくなる効果。
・内容物が少ない時は発酵があまり進まないため特に有効。
以上です。
これらの作業によりコンポスト内容物に対して微生物による好気発酵を促進させ、その発酵熱により虫や雑草の種、有害微生物等を死滅させる効果があります。
目安はかき混ぜた時に湯気が上がれば、十分に発酵していると思います。
ちなみに、私は発酵促進としてカルスNCRという微生物資材を少しだけ使っています。
なお、当地のように気温が下がる冬季は、この作業でも十分な発酵は期待できませんが、そもそも虫が居ないので大丈夫です。その場合は、春に取り出して圃場に積んで再発酵させています。