PCOS (多嚢胞性卵巣症候群)疑いの方では、まずフェマーラ(AI)かクロミフェンを

飲んで排卵を促してタイミングや人工授精を行っていくことが多いですね。

 

そこで反応しないことも多々あるのでFSH(卵胞刺激ホルモン)を数回加えて

排卵するようにします。

それでも卵胞発育が見られないことがあり、その場合はFSHの自己注射(低用量)で

タイミングや人工授精に進むことが多いです。

 

その過程で個人差もあるので、4個以上排卵する場合には多胎のリスクが上がってくる

為にタイミングや人工授精をキャンセルしなければならないことが出て来ます。

 

周期によっても反応が異なってきますので、同じ方でもクロミフェンやフェマーラを

飲むだけで排卵1個して妊娠にトライ出来たり、反応不良となってFSHの自己注射(低用量)

に進むと多数の卵胞が育ってキャンセルになったりすることがあります。

 

なかなかスムーズに行かないと体外受精に進む方もいらっしゃいます。

 

体外受精ならば、発育する卵胞数も1~3個と限定されないので卵胞を育て易くなります。

多めに卵子が採れても受精卵は全て凍結すれば多胎のリスクは心配要らなくなります。

 

院長

 

子宮卵管造影検査で卵管が映らないことがあります。

 

その場合、当院では子宮鏡を用いた選択的卵管通水検査を行い、

卵管の通過性を調べます。

 

昔、卵管通気という検査法があり、広く普及して実施されていました。

その際に卵管が閉塞していると診断されると、ブスコパンという薬剤を

使用して卵管の攣縮を和らげて卵管を通りやすくすることがありました。

 

現在は、そういった状況では殆ど使用されていないと思われます。

 

それだけ子宮鏡を用いた選択的卵管通水検査は効果的なのだと思います。

 

院長

 

PCT (フーナー検査)とは、夫の精子が奥様の子宮内腔に入れるかを

調べる検査です。

 

排卵の頃にタイミングをとり、奥様にすぐ来院して頂き、検査を実施

します。タイミングをとるのは朝一が基本ですが、朝は仕事に行く前等で

慌ただしく厳しいことがあるので、検査前日の夜遅くの深夜にタイミングを

もち、オーバーナイトで検査することもあります。

 

子宮の中に精子は多数入っているが、運動性が不良(同じ場所で回転している/

動きが緩慢等)の場合、自然妊娠が期待出来ますが人工授精が必要な

ことがあります。

 

フーナー検査ではタイミングを合わせていて妊娠することもあるので、もし

生理が来てしまったらタイミング治療はあと1回くらいにして人工授精に

Step-upした方が良いかもしれません。

 

院長

 

 

バナナ、リンゴとナッツのマフィンです。

 

 

 

 

昨年、2025年の成績では人工授精(IUI)も出ています。

11.3% (239件実施)と、ここ最近の成績とほぼ同様の悪くはないものとなっています。

 

先日の人工授精の回数別の妊娠率のグラフにもありますが、1~2回目の

人工授精ではある程度の妊娠が期待出来ます。

しかし3回目以降は大分厳しくなるので, 体外受精へのStep-upも検討しても良い

目安には十分なるかもしれません。

 

(2025年、胚移植成績 妊娠率 48.3%:胎嚢が見えた割合)

 

院長

 

 

 

胚移植カテーテルが子宮内腔に入り難い場合、子宮ゾンデという細長い

金属製の棒状の器械を用いて、胚移植カテーテルを子宮内腔に入り易く

することがあります。(2023頃のブログでも触れています。)

 

緑色の部位:子宮頸管と赤色の部位:子宮内腔が例えば直角に位置して

いてカテーテルが入り難いとか、子宮頸管が捻転していてカテーテルが

入り難い等の状態が原因となることがあります。

 

 

こちらが子宮ゾンデです。

使用する際には、子宮頸管の形状に合わせて彎曲させ、患者さんの負担を

減らすようにします。

 

一度、子宮ゾンデが内腔に入るとその後は胚移植カテーテルが入り易くなる

ことが多く見られます。

 

これらの移植前の準備が大分痛かったり、子宮頸管からのある程度の出血が

あっても妊娠への影響は少ないようです。

 

この痛みや出血は無い方が有難いですが、妊娠する際に欠かせないプロセス

だとすると仕方無い面もあるかもしれません。

 

院長