稲積家住宅 | 渓声山色(けいせいさんしょく)

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島根県邑南町(石見町) 
国指定文化財の稲積家住宅です。江戸時代も終わりに近い1844年に建てられました。 
 


 



古民家ブームにものって訪れる人が多いです。さて、稲積家は江戸時代からの庄屋の家柄だったそうですが、私は一つ疑問に思うことがあります。旧石見町域は今でこそ米どころですが、江戸時代の初めごろは、断魚渓に続く谷合の地域だったのではないかということです。江戸時代から明治にかけて、たたら製鉄の鉄穴(かんな)流しをするために、山を切り崩して平地になったと考えられています。 
 


 



出雲地方には絲原家、田部家、櫻井家のように、有名な鉄山師がいました。石見では、安芸の国の加計隅屋が浜田のあたりの鉄山を経営していましたが、その他には有名な鉄山師がいません。 
私の想像ですが、稲積家は庄屋でありながら、鉄山にも関わっていたのではないでしょうか。