さて、1ヶ月ぶりの更新になります。今回は網走郡美幌町に存在したスーパーマーケット、イチワ美幌店(1969~1980 ?)についてです。


(写真 現在はリサイクルショップ&アンティークあれこれ屋美幌店)

※敬称略


イチワ美幌店は1969(昭和43)年にイチワのチェーンストア化後の8号店として開店しました。北見市外の地方店舗としては、遠軽、留辺蘂に次ぐ3店舗目でした。


現在も店舗建物は現存しており、1993(平成5)年発行の「イチワ創業八十周年記念誌」にもある美幌店の写真と比べてもほぼ原形を留めている印象です。今のところ、現存が確認できているイチワの建物のなかでも、最も古いものだと思われます。


(写真 イチワ創業八十周年記念誌にある写真とほぼ同じ位置から)

現在はリサイクルショップ&アンティークあれこれ屋美幌店(敬称略)として営業しております。私の知る限りではオホーツク地方でも数少ないアンティークショップのひとつとなっており、店先まで商品がところ狭しと置かれています。


(写真 目が合い購入した 「たくちゃん」たくちゃんの貯金箱もたくさんあった)

足踏みのミシンや振り子時計、観音像などの古道具や玩具の骨董品から、中には最近の家電まで、多くの商品で溢れていました。私と同じく訪れていた客からは「見ていて飽きないわぁ」と声が出るのも納得で、圧倒させられるお店でした。

私は旧 北海道拓殖銀行のキャラクター たくちゃんの貯金箱と目が合い、お迎えしました。ひとつ思い出が出来ました😊

お店の方にも、かつてあったスーパーのことをお尋ねしたものの、スーパーであったことくらいしか存じ上げないとのことでした。

(接客中に話しかけてしまい申し訳ありませんでした)

(写真 地図を写したメモ)

それもそのはずで、美幌町図書館で郷土資料室を利用させていただき、住宅地図を確認したところ、イチワの存在が確認できたのは1980年版の住宅地図のみでした。次に確認できた新しい地図は1983年版で、それには既に「三友」と「喫茶六本木」とあるのみ。

大体ですが、イチワ美幌店の閉店は1980~83年頃、今から実に40年近く前のことなのでした。その後の地図も何冊か確認したところ、同じ建物で何度もテナントが入れ替わって来た様子でした。

上の写真にあるメモはイチワが確認できた1980年版の地図からのものですが、ほぼ同位置と言える場所には数多くのお店の名前が並んでおり、建物も大きかったことから複数のテナントで構成されていたものと思われます。

(写真 イチワのロゴの影が浮かぶ)

建物がイチワの開店と同時期に建てられたものとしたら、築年数は50年余り。現役の店舗として残っているのも奇跡的なものです。以前から知っているアンティークショップでしたが、まさか建物まで歴史ありの骨董品だとは思いもしませんでした。美幌に訪れた際には是非お立ち寄りください。

ではまた✨

参考文献
▪「イチワ創業八十周年記念誌」
(イチワ・月刊あるふぁ 1993年刊)

▪「ほっかいの総合住宅地図`80美幌町・津別町」
(株式会社北海通信広告社 1980年刊)

▪「ゼンリンの住宅地図 美幌町 附 津別町・女満別町」
(日本住宅地図出版株式会社 1983年刊)

スペシャルサンクス

▪リサイクルショップ&アンティークあれこれ屋美幌店様

接客中のお忙しいところ、対応してくださりありがとうございました🙇‍♂️


2021.11.18 投稿