今年は梅が不作だと言い、値段も去年の倍以上かもしれない。スーパーや八百屋で見ても、1キロで1500円以上している。毎年、梅酒はいまどき仕込むが、酒は飲まないが、それなら毎日グラスで一杯はゆける。梅酒ゼリーを作ったり、割ってドリンクにしたりして飲んでいる。それが今年は高くて作れない。と、ある八百屋で1キロ400円であった。なんとスーパーの七割引。それは安いとまるで泥棒のように、左右の人目を見るようにして買った。残り少しだった。今年も漬けられる。ホワイトリカーも売っているが、それと氷砂糖もこのときとばかり店頭に並ぶが、なぜか高い。そのほうがすっきりとして味はいいようだが、わたしは25度の宝焼酎にした。それとザラメでもいいが、グラニュー糖はどうなのかと、それにする。家には保存瓶がいくつも空いている。それに3本漬けられた。秋には飲めるだろう。
梅というと和歌山だが、ここ湘南も名産で、特に小田原は梅林がいっぱいあり、特産になっている。だから安いのか。最近は野菜果実すべて、天候不順で成りが悪い。雨ばかりだし日照不足に病害と、農家は災難だが、それが値段に出てくる。毎年、平塚に越してきてからは、野菜果実が安いので、コンフィという果実の砂糖漬けを作ったり、ピクルスを作ったりと、保存食がコロナで一時見直されて、わたしもテレビで見てやっていた。
わが家では毎年梅酒を漬けていた。死んだ祖父は酒は飲めない下戸であったが、梅酒だけは毎晩、お猪口に一杯晩酌のように飲んでいた。それは自分の畑の梅の木に成った梅で漬ける。子供のときは、実に美味しそうに舐めていた祖父の姿を見ていた。そんなに美味しいのだろうかと。
おふくろも酒は強いが、好きではなく、梅酒は毎晩一杯だけ飲んでいた。それも自分で漬けたものだろうか。浅虫温泉で同居していたときも、その習慣があって、ちびちびと飲んでいた。親父は日本酒で晩酌なので、その相手をしていた。わたしは外では飲むが、家では飲まなかった。かあちゃんがいたときは、二人で寝しなにビールなどは飲んでいたが、そんなに酒は好まない。
それでも梅酒は酒のうちに入らないと、カクテルにしてもいいし、暑いときに炭酸で割ったらさっぱとする。車は運転しないから、少しのアルコールなら平気で、梅酒ドリンクを作ってボトルで持ち歩いていた。
今年も梅雨前に、もう猛暑日が各地であり、ここ数日は真夏日で30度を越えている。暑いから、出歩くときはボトルにドリンクを作ってゆくが、どちらかというと麦茶よりは果実酢ドリンクだ。市販の希釈するものが売られているが、それか、蜂蜜とリンゴ酢で冷蔵庫で冷やしている。梅酒もそれに加えたら美味しそうだ。
梅の時期に出回るのが、梅干しを作るに紫蘇も並ぶ。安いところでは束で198円だ。それもたまに見たら買ってきて、紫蘇ジュースを作る。束で1リットルのボトルに6本は作れる。鍋で煮て、赤い色を出すにりんご酢を加える。人工甘味料で甘くする。オリゴ糖や蜂蜜も使う。それも夏の暑さ対策で、水分補給にはいい。わたしはスーパーでも炭酸飲料は嫌いなので買わない。ジュースなんかも買わないし、息子や孫たちがぐびぐびと飲んでいるコーラも好きではない。そういうので水分補給をしていると、前にここで書いたペットボトル症候群になり、糖尿病まっしぐらだ。
ようやく野菜と果実が安くなる。天気もよくなる。これからの梅雨に入るとまたどうか。梅酒もそうだが、安いうちに漬けこんで、なんでも保存しておくのがいい。保存食もコロナ以降、主婦の間で見直され、わたしもそれに真似て、今、冷蔵庫では人参ピクルスと生姜の蜂蜜漬け、レモンの蜂蜜漬けなど保存瓶でいっぱいだ。どうせまた高くなるから、安いときに買って漬けて自衛しないと、物価高に対応できない。年金じじいでもそうして食生活を考える。