いま、キャッシュレスのことを考えてみるときかもしれない。わたしもクレカばかりで支払って、一回払いだから利息はかからないと、ポイント稼ぎで現金ではできるだけ支払わないから、財布にお金はほとんど入っていない。どうしても現金でないといけないスーパーもある。ロピアとか、オーケーはカードが使えるが、現金支払いであれば、そこの会員カードを出せばさらに3%引きになるから、クレカのポイントなんか1%ぐらいだから、そっちが得だとオーケーのスーパーでは現金で払う。それと200円以上でないとポイントはつかないので、少額のときは現金で払う。

 

 わたしは、いまから30年前、カード破産ぎりぎりまでいったことがある。古本屋で資金繰りに詰まり、キャッシングを繰り返していた。それがとうとう限度額いっぱいになり、二進も三進もゆかなくなる。そのときはおふくろから借りて窮地を脱した。キャッシングは利息が高い。14%ぐらいあったか。さらに延滞利息はさらに高い。いまは利息制限もあり、下がったが、当時はわたしが破産者で銀行は相手にしてくれないので、カードでやりくりしていた。それを完済してからは、こんな怖いものはないと、あればずるずると安易に使うので、カード三枚はすべて挟みを入れて処分した。いつもにこにこ現金払いで、あるだけでやりくりするように慎重になる。それからはずっと何十年かクレカは持ったことがない。上京してきて、連れ合いと暮らすようになり、そのとき、彼女はポイント生活をしていると、そのお得感を教えてもらい、あるデバートに買い物に行ったとき、カードを作りませんかと勧誘されて、いまなら三千円キャッシュバックと、それで靴が只で買えた。それに味をしめて、気が付いたら、あちこちで勧められてカードを持つようになり、いまは6枚財布に入っているが、使うのは三枚だけ。それも楽天だけはそれに決めて使っているので、ポイントが使えるところで飯も喰う。ガストなんか現金で払ったことがない。マックも去年まではポイント払いであったのが、楽天ポイントが使えなくなりましたと広告していて、そこはコーヒーが現金になる。

 マックのように、ポイント払いができなくなり、楽天のポイントもつかないというのは、これからは店は増えてくるのではないのか。店にとってはなんのメリットもなくなった。あまりにもカードとなんとかペイが増えすぎて、それが使えれば集客力が出てくるというのはすでに幻想になった。

 先日の日経新聞では、ペイも使えなくなる店が増えたとあった。店側の手数料の支払いがそれで3%もあるのだとか。三店持っている飲食店のオーナーが話していて、毎月30万の支払いはきついと話していた。ただでも光熱費と食材も値上げして、客足は遠のくのに、さらにその経費だ。それでクレカもペイも使えなくする。

 店側としては、その利便性はなにもない。現金が入ってきたほうが、資金繰りはしやすい。来月の100万円よりいまの20万円なのだ。入金も遅くなるので、ぎりぎりかつかつで回している店では、現金商売のほうがいいに決まっている。

 

 お客もそうなら、なにもデビットカードも使う意味がない。自分の口座から残高があれば引かれる。財布から出したほうが早いのではないのか。恰好いいとか、いまはそういう時代とやられているのはナンセンスで、ポイントだけで使わせられている。わたしもその口で、1%のためにせっせと使わせられている。利息がかからないから別に痛くもないのだが、それと、支払い明細がまとめて見られるが、どうなのか。家計簿ソフトでわたしはつけていて、明細もチェックしている人ならいいが、使いすぎて、いくら毎月かかっているのか、ペイばかり使用して現金が見えなくなっている。若者や未成年者は怖い。計算もできないので、大丈夫かと思う。うちの息子にわたしのクレカで使っていないのを貸した。息子は破産者でブラックに載っているからカードは持てない。車の給油がカードなら安くなるというので、貸したら、どっと支払い金額がメールで来たから驚いて、何に使ったのかと息子を問い詰めた。スーパーで食材も買って、娘たちにも買ってやるものすべてカード払いなのだが、わたしの倍以上使っている。給与の半分以上の額だから、払えるのかと心配した。それでカード地獄に陥るから返せというと、ちゃんと月末にわたしに払ってくれた。ただ、家計簿をつけろと息子に言っても相変わらず計算しないで使っているから怖い。また破産寸前まで追い込まれたらどうする。そのことで息子に説教した。孫娘も元嫁も一家がそうで、いまどきの人たちとはひとくくりには言わないが、算数もできないのかと恐ろしい。気が付いたら、払えない。そうなると、わたしはここを逃げると息子には言い渡している。カードは使えないようにしてやる。おまえたちと心中はしたくない。老後破産はさせるなと。

 

 いまは、クレジットとペイの負担と危険が増大している。マイナス生活はしたくないし、いまはしてはならない。あるものであるように暮らすよりないのに、ほいほいと気楽に安易に使って地獄を見る。小学校の算数で足し算と引き算は習ったろう。それが頭にはない。なんてできが悪いのか。

 カード払いばかりでは、現金が見えない。いくら使ったか可視化できないのが盲点だ。それがそういう企業の目論見なのだ。どんどんと使わせる。なんでもいまは見せない、隠すことで儲かるようになっている。

 カードよりもいまはさらにスマホで支払い。恰好いいとでも思っているのか。ピッと端末にかざすだけで支払い。わたしも海外でスキミングされて、カード会社が発見して止めて、その支払いは発生しなかったが、突然停止されて焦った。旅行中だから、使えなくなると困る。怪しいボルネオのホテルで支払ったときにやられた。

 いまは、新聞によると、クレカの被害が増えていて、これからはますます増えてくる。ネットで通販するときも、クレカの情報は残さないほうがいいともいう。悪用されて、大丈夫かと心配になる。ネットは汚染されて悪の温床になっている。巧妙になって、カード情報を聴いてくる。電話も来る。詐欺ばかりだ。そういう危険な時代に、クレカはこれからは所持しているだけでかなり危ない。ポイントに乗せられないで、現金で財布から出したほうが安全だ。ネットで買っても着払いにする。コンビニ払いでもいい。カードはできるだけ持たないほうが悧巧だ。いまは店も客もなんのために持っているのかと、その意味を考え直さないといけない。