日曜日はどこに行こうかとなるが、桜はまだ早いとネットの情報を入れていた。三月末から四月に入らないといけないようだ。どうも、ここのところは寒い。ずっと雨ばかりだった。それが三月中旬の日曜は、ようやく晴れたし、気温も二十度とか言っていたので、それなら市内を自転車で走ってみようかとなる。

 何日か前に、天気がいいからと、シートを持って、近くの総合公園にごろんと読書に行ってみた。平日でも人は来ている。それでも風は強く、寒いくらいで、芝生の上にごろんと寝転んで本を読むが、防寒着でも寒いと撤退した。

 今日はどうだろうか。五月並みの暖かさというから、ウインドブレーカーだけにして薄着でママチャリで走る。いつも寄るコンビニのイートインでまずは朝のコーヒーとこういうブログを書くのは習慣になってしまう。それからスーパー向かいの八百屋に立ち寄って、何かないかと覗く。店頭のサービス品のザル盛り百円を狙う。ネギ四本とレタス、じゃがいもも大きいのが七個で百円は安い。それらを前の籠に入れる。

 ららぽーとの脇を走り抜け、相模川の河川敷に行く。土手に自転車を置いて、スマホのカメラで写真を撮る。そこはイシックスの馬入お花畑で、四季それぞれの花が咲いているが、まだチューリップは早いとみえ、顔をようやく寒そうに出していた。菜の花と紫の小さな野の花が群生しているのを収める。犬の散歩と、いいカメラを持った高齢者たちの団体と遭う。望遠レンズと三脚を手に、野鳥を撮っているのか。いいな、カメラもあれば。古いスマホでいまは我慢。

 相模川は水量が多い。水上バイクが川面を爆走している。野鳥はどこかで鳴いている。モンシロチョウも飛んでいる。気持ちがいいから、石に腰かけて読書。こんないいところがあるのに、市民の多くはあまり来ていない。

 そこから土手をずっと自転車で北上してみる。いままでその先を走ったことがない。日曜で河原のグラウンドでは、ちびっこ野球チームの試合があり、家族も応援に来ていた。パターゴルフもやっていて、ゴルフの打ちっぱなしもある。そのゴルフボールの白い点々がすごい。回収しないのか。つい写真。それから、土手の反対側は工場ばかりだが、ケーブルを作っている工場か、大きなリールに銅線や電線が巻かれてごろごろとあるのも壮観だと写真。土手の道は車は通れない。歩く人、サイクリングの人だけ。みんなスポーツバイクで走っている。ママチャリはわたしだけ。とても一緒には走れない。川風が気持ちいい。前鳥神社の社が見えて、太極拳で先週も練習に来た四之宮のふれあいセンターが見える。それを過ぎて、二つの橋のたもとから左に折れて、街中に入る。バス通りをまた北上する。と、目的のひとつ、タケヤのパン屋さんがあったが、閉めていた。やっているのか。前にバスで通り過ぎて発見した。確か、間違いでなければ、わたしより二つ年上の二代目がいて、もうおじいちゃんだろうが、半世紀前に、わたしが東京青山のドンクでパンの修行をしていたときに、平塚のパン屋の息子さんだというタケヤさんがいた。覚えているだろうか。訪ねて行ったのに、閉店では仕方がない。後日、電話でもして聴いてみよう。

 129号線の国道に出る。新幹線が走っている。その先にはイオンのアウトレットモールがある。前は歩いてそこから家に帰った。いまは自転車だから、楽でいい。厚木までは10キロもない。

 息子の車では何度も走っているが、前から気になっていたエスニックの雑貨とカフェのMARAIKAというわたし好みの店がある。今日はそこに入ってみる。アジアとアフリカ、メキシコなどの輸入雑貨が好きで、どちらかというと海の雰囲気で、部屋に飾りたい。布地も柄も染めもいい。首に巻いたら似合うか。インドの神様のカードを百円で買う。金物の鈴も百円。からからと背中のバックパックにつけておこう。売り場の女性と話した。こんなのが好きで、わたしの部屋もこういう雰囲気だったが、いまは引っ越して、すっかりと変わりましたと。インドに行った話とか、タイの寺院では、盲目のおばあさんがこしらえていたミサンガを買ったことなど。それを手首につけていたら、金運に恵まれて、欲しいと言う人がいっぱいいて、差し上げたら、金運が落ちてという話もした。金運はいらないが、学問の神様の札を百円で買って財布に入れる。ついで、ジンジャーエールとペパーミントのレモネードが瓶に入れて300円で飲ませてくれるので、古い骨董品の椅子に座って飲みながら読書。

 

 またサイクリングは続く。スーパーを見つけて、何かないかと晩飯になりそうな食材を買う。ドンキホーテもあって、そこにも寄る。買うのは食品。弁当も買ったので、どこかで食べようと、裏の団地を走っていたら見つけた太陽公園のベンチで疲れたと休憩。弁当とドリンクと本。韓国の小説をいまは何冊か借りてきて読んでいた。

 昨日の土曜日に太極拳の練習場所がないので、神田公民館という滅多に使わないところだが、わたしは初めておばさんたちの車で連れてきてもらった。そこの二階に北図書館があるのを知った。また昨日に続いて、そこの近くに来たので、寄って新聞を読んでくる。平塚の図書館は四つあるが、これで全部回った。北図書館は遠いから、こういう機会でないとわざわざ来ることはない。

 

 ネギの頭が籠から見えて走っているのは生活感があっていい。走っていると川にぶつかる。渋田川にも前は土手の桜並木を見に来たが、立ち寄ったら、まだ咲いていない。一本だけ早咲きか、咲いているのを写真。  

 さらに走って、真土公園へ。そこも一昨年来ていた。あのときは歩いて来たのか。今回は自転車だ。そこは遺跡公園で、前方後円墳がある。ここ平塚にも弥生時代と縄文時代の古墳遺跡があちこちにある。それも覗いて歩くのはいい。二つの小山は芝生で子供らが駆け上がって遊んでいる。そこも桜の時期には見に来たが、いまは白い何かの花が咲いているだけ。

 夕方に、サイクリングは終わる。買い物した収穫をバッグと前の籠に積んで、ようようと帰ってきた。孫のお守りもなく、息子もこの日はボクシングに行っていたし、わたし一人のなんとも密度の濃い一日であった。