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実は、今回の旅でのトラブル(スリ被害)には出発前からいろいろなヒントがあったことに気づいた。


まず、パリに行くと言ったときに「ヨーロッパではこどもには気をつけろ」と複数の人から言われていたこと。ある人からはイタリアで大勢の子供達に囲まれてポケットに手を入れられ、危うく財布を取られそうになったという話を聞いていた。

母親からは、「危ないからお金は分散して持って行くんだよ」と海外旅行はおろか、パスポートさえ持っていない母からのアドバイスだった。以前にアメリカ、中国、韓国と旅行へ行ったときには言わなかったのに、“何をいまさらそんなこと。言われなくてもわかっているよ”くらいに母のアドバイスを聞いていた。


また、直属の上司からは、彼が南米のチリで商社マンとして働いていた時に、街を歩いていると、いきなり日本人にお金を貸して下さいと言われたという経験談を聞いていた。さすがに同じ日本人とはいえ、どこの馬の骨ともわからない人なので、お金を貸すことはなかったが、気の毒に思ってオフィスの電話を貸したという。親元に電話をさせて送金をしてもらったという話しを聞いていた。


なかなか人生の偶然というのか必然と言っていいのか面白いものだと感じます。もし、神様がいるならば、今回の一連の騒動を回避するための警告を十分過ぎるくらいに事前に送ってくれていたことになるが、全く気づかなかった。というよりも、どこか他人事で真剣に聞いてはいなかったのだ。自分には決して起こることのないことだと思っていた。


こどもには気をつけろというアドバイスも、わっーと子供達に襲われて財布をスラれるのが基本問題だとすると今回の寄付を装ってのスリはいわば応用問題で、基本問題には対応できるように気をつけていたつもりだったが、いきなりの応用問題には対応しきれなかった。


母のアドバイスも、以前旅行したアメリカ、中国、韓国では、実践していたことだった。しかし、パリに着いてみるとなんだか安全な気がして、警戒心を解いたのが間違いだった。ただ、今回幸いだったのは、パスポートは無事だったことだろう。パスポートだけは首からさげて肌身離さず気をつけていたのが幸いした。


今回の旅で感じたことは、周りのひとの親切とそれに気がついていない自分だったように思う。自分は人の話しを聞いているようで聞いていないのだなと感じた。そして、実際に無事に帰国できたのも父からの送金だった。

旅に出ると日常という場からの離れることで生まれる物理体な距離、そして感じる孤独の分、日頃感じることのない人の大切さを改めて認識できるように思う。今回は、スリに遭うという形であったが、人の大切さを教えてもらった気がした。

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父親に送金方法を調べてもらうようにお願いはしていたが、自らも送金方法を調べるために、インターネットカフェをガイドブックで探すことにした。


いくつかインターネットカフェが載っていた中で日本人が経営している「裏バス」というインターネットカフェがあったので、そこへ行ってみることにした。そこにはとても感じのよい日本人女性が受付にいて、中では数人の日本人が談笑していた。


運がよかったのか悪かったのか「裏バス」はその日が閉店の日らしく、店内が賑やかになるかもしれませんがどうぞあしからず、と受付の女性が言った。1時間ほど日本からの送金方法を調べた結果、スルガ銀行東京支店の窓口からウエスタンユニオン銀行の代理店であるフランスの郵便局へ送金でき、フランスの郵便局ならどこでも受け取ることができるということがわかった。しかも、送金時間は数分とのことだった。調べたことを父親に連絡すると、同じ情報をすでに調べていたらしく、月曜日に会社を休んで、東京日本橋にあるスルガ銀行へ朝一番に行って送金してくれると言う。ありがとうと言って電話を切ると同時にふっと気持ちが軽くなった。


電車で財布を取られてからお金はどうしたかというといざというときの為に、日本円の1万円札を鞄の中に入れていたので、そのお金を両替して送金までの間凌いでいた。なにせ送金がくるまで、1万円で過ごさないといけないので、入場料が必要な美術館には入ることができなかったので、エッフェル塔やセーヌ川沿いの道、本屋さんなど、お金がかからないところをもっぱら歩いて回った。パリの街は全体が美術館のようなものなので、歩いていてまったく飽きることがなかった。少し疲れるとカフェで一休みしてまた歩き始める。こうして歩いて見ると世界の人々を魅了する理由がよくわかった。


月曜日の朝、本当に送金されるかどうかどきどきしながら郵便局へ向かった。どこの郵便局でもよいと聞いていたのでホテルから一番近い比較的小さな郵便局へ行った。ここでもちょっとしたトラブルがあった。窓口の男性に日本からの送金を受け取りたいと伝えると受け取れないという。一瞬、頭が真っ白になったが、落ち着いて、理由を尋ねると郵便局の中でも大きな郵便局でないと送金は受け取ることができないとのこと。彼に一番近くの送金を受け取れる郵便局を教えてもらい、その郵便局で無事送金を受け取ることができた。


帰りの飛行機の時間まで残された観光の時間は半日しかなかった。またパリには改めて来ることにして急いでたくさん回ることはぜず、ゆっくりしようと思った。やっぱり最後はエッフェル塔にのぼろうと決めた。エッフェル塔は、東京タワーのように階段とエレベーターでのぼる2つの方法があるのだが、エレベーターはすごい長蛇の列だったので、階段でのぼった。パリの街並みを眼下に見ながら、なんとかピンチを切り抜けた達成感に浸りながら、今回の旅を締めくくった。


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父親に送金のお願いの電話をした後、ホテルの人に財布をスラれたことを告げた。いままでの宿泊代だけを払わされ、すぐに出ていけと言われるかと思ったが、彼は悠然と構え“You have time.”(帰国まで時間があるじゃないか。なんとかなるよ。)という、予想外の反応に一瞬とまどったが、それもそうだなと彼の悠然とした態度に安心感を覚えた。とりあえず、明日、警察へいった方がいいよと警察署の場所を教えてくれた。その日はもうできることはないので、眠れそうもないが、とりあえず寝ることにした。(やはり疲れていたのかすぐに眠ってしまった。)


翌日。神様は悪いことの後には良いことを用意していてくれるものである。人間万事塞翁が馬、人生はプラスマイナスゼロ。美しいパリジェンヌと個室でふたりきりでのトークである。ただし、場所は警察署であったが。


警察署へ行くと日曜日なので、受付に1人男性警察官しかいなかった。私より先にブラジル人のカップルが来ていたので、待合室の椅子に腰掛けて順番を待った。とくに聞くつもりはなかったが、どうやらカップルの男性の方がルーブル美術館で財布を取られたようだった。


彼らの事情を一通り聞き終わると警察官が「キミはどうしたんだ?」と尋ねてきたので、電車の中でスリにあって財布を取られたと告げると、ブラジル人カップルが「キミもそうか。まったく災難だよな」と声をかけてくれた。彼らとは会ったばかりだがなんだか他人とは思えない親近感を覚えた。