昔よく飲んだ竹鶴。 

あの頃は、どこの酒屋でも普通に並んでいて、

値段も2,000円しないくらいだった。

 気負わず買えて、気負わず飲める、そんな“日常のウイスキー”だった。

 

ところが先日、ドンキで久しぶりに竹鶴を見かけて、

値段に思わず立ち止まった。 

14,990円(税込16,489円) かつての感覚からすると、

まるで別世界のウイスキーになってしまったようだ。

思い返せば、マッサンブームで一気に火がつき、原酒が枯渇してしまい、

竹鶴は市場から姿を消した。

あれから、もうずいぶん長い年月が経った。 

さらに海外でもジャパニーズウイスキー人気が高まり、

本場イギリスやスコットランドの愛好家までが

日本のウイスキーを求めるようになった。 

その影響もあって、国内の流通量は減り、

価格は上がり、気軽に買える存在ではなくなってしまった。

 

しかし、リタイヤした今の暮らしの中で、 

ティーチャーズが静かに私を癒してくれる。700mlで1,000円強。

気取らず、肩肘張らず、ただ素直に美味しい。

このティーチャーズを飲んでしまうと、  

同価格帯のジャパニーズウィスキーを飲みたいとは思わない。

 

「コスパ」という言葉はあまり使いたくないが、 

それでもなお、同価格帯では No.1 だと感じている。

時代は変わったけれど、 自分の生活に寄り添ってくれる一本があるというのは、

なんとも心強い。

 

竹鶴は遠くに行ってしまった。