ポケモン 「なぞのばしょ」解析&考察

 

第1章 「なぞのばしょ」は意図して作られたのか?

「なぞのばしょ」はポケットモンスターダイヤモンド・パールの制作元のゲームフリークによって意図されて作られたものと考えられる。その根拠として考えられるのが、ポケットモンスタープラチナシリーズやハートゴールド・ソウルシルバーシリーズを改造してプレイして、マップ外の所に行くとマップの地名の書いているところ{(例)「203ばんどうろ」など}に「---」と表示される。よって、意図していなかったら「なぞのばしょ」とは表示されない。それに、「なぞのばしょ」へ四天王の部屋から「なみのり」を使って行くことができるのはポケットモンスターダイヤモンド・パールの初期生産品のみであり、それ以降のものでは修正されている。もちろんプラチナも行けない。これは、小学校時代、友達のパール(2006年生産版)ではこのバグができたが、僕のダイアモンド(2007年生産版)ではプレイできなかったことから分かる。実際、ソフトのシリアルナンバーで初期生産品かどうかが分かる。

 

第2章 後期品から「なみのり」が使えなくなった理由

 初期生産品では四天王の部屋からなみのりを使って「なぞのばしょ」、「ソノオのはなばたけ」、「テレビコトブキ」など様々な場所へ行くことができる。この噂は瞬く間に拡散され、デマなども広まるようになった。そのため、歩数などを間違うと(画面が黒で分かんないが)壁などに入り込んで動けなくなる。その理由は第5章で記していくが、それにより動けなくなる人が続出したからであると考えられている。実際、任天堂はwifiで救済プログラム(バグで動けなくなる人の位置をリセットするプログラム)を配布している。(但し、2018年2月で配信は終了している)

 

第3章 「なぞのばしょ」の存在意義

ダイヤモンド・パールがブームだった当時、「なぞのばしょ」で伝説のポケモン(ダークライ、シェイミ)を入手したという報告がたくさんあった。(実際、後になってこれらの伝説のポケモンの存在はあたかも追加されたかのように発表された。だが、DSのソフトがスマホゲームのように勝手に更新されることはない。)そのため、当初、僕は「なぞのばしょ」はポケットモンスターダイヤモンド・パール・プラチナの伝説のポケモン(ダークライ、シェイミ、アルセウス)を入手するためのツールだと考えた。しかし、これでは「なぜ、ここまでリスクを犯して入手しないといけないのか?」という矛盾が生じる。実際、ダークライ、シェイミ、アルセウスといったポケモンは映画の公開記念として映画館で配布されている。ただ、プラチナではダークライを入手するためには「メンバーズカード」を入手して「しんげつじま」に行く必要があり、シェイミは「オーキドの手紙」を入手して「はなのらくえん」に行く必要がある。よって、本来はプラチナのように映画館でアイテムのみを配布して自ら入手する手法にしたかったのではないのかと考えられる。実際、デオキシスを入手するためのアイテムは2004年公開の映画の特典で「オーロラチケット」が配布されている。もし、仮にアイテムを入手したとしても「なぞのばしょ」は経由しないことから伝説のポケモン(ダークライ、シェイミ、アルセウス)を入手するためのツール説は成立しない。そこで、僕は「なぞのばしょ」はマップ外の場所に付けた仮の名称だと考えた。「なぞのばしょ」は制作元がゲームを制作する上での実験をするために作られた仮の場所とするのがよいだろう。

 

第4章 多くの子供が「なぞのばしょ」についての存在を知っていたのか?

 なぜあの当時多くの子供が「なぞのばしょ」についての存在を知っていたのか?という声をネットで見た。ポケットモンスターダイヤモンド・パールが発売された当時は2006年である。この頃は、ちょうどインターネットが普及してきた頃と一致する。よって、インターネットなどにバグを発見した人が書き込みをし、それを実践した人が新たな発見をすることで情報が増えていったのであると考えられる。それに、ポケットモンスターダイヤモンド・パールは582万枚も売り上げたので、1人くらい四天王の部屋の扉で「なみのり」をする人がいてもおかしくはないだろう。その上、子供はすぐに思ったことを口にする。なので、クラスや習い事のスクールで話すことによりクラスメートや他校の子供にまで広まる。その他校の人がまたクラスで話すと考えると全国に噂が広まってもおかしくはない。

 

第5章 ポケモンのマップの仕組み

ポケモンのマップはプレイヤーの現在地をマップデータの番号、マップ内でのx座標、マップ内でのy座標で表す。よって、「なぞのばしょ」を移動することによりこれらの値が増減していくのである。マップ番号というのは、図に示す通り、連続した番号が必ずしも隣り合った場所に割り当てられているとは限らない。しかもあくまでこれは屋外マップの番号について示したもので、建物の内部等の屋内のマップであれば尚更隣接したマップ番号が近い位置にあるとは限らない。だから、「なぞのばしょ」を同じ方向に一直線に歩いていると、ソノオのはなばたけ→テレビコトブキ→もどりのどうくつ→・・・

などといったように、一見何の関連もないかのように思えるマップが連続して呼び出されることが往々にしてある。(「なぞのばしょ」から見るゲームの構造から引用)

 

 

この仕組みを知ったものが「しんげつじま」や「はなのらくえん」のマップを呼び出しダークライやシェイミなどを入手したと考えられている。

 

第6章 結論

「なぞのばしょ」は制作元がゲームの実験をするために作られた場所であると考えられる。ただ、2006年の初期生産版では制作元も「なみのり」のバグに気づかずに出荷してしまい、本来目にすることはないはずの「なぞのばしょ」へ行けることが(相当やりこんだ)プレイヤーにより発覚。それが、インターネットを通じデマも一緒に広まる。そこで、任天堂は修正プログラムを配布。のちに、映画の公開まで非公開とする予定だったダークライやシェイミ、アルセウスの存在まで解析されたため、制作元は映画の特典としてアイテムではなくポケモンそのものをばらまいたと考えられる。結局、制作元が生んだ種である。