S氏「阿含経だけが、釈尊の言葉を伝えている」
K「阿含部には、我空はあるが法空は無いように思うが、どうだろう」
S氏「世の中は変化であり、これは空だ」
K「具体的な経文は?」
S氏「若有能觀一切諸法無常苦空」
K「一切諸法は無常で、苦で、空である?」
K「量子力学の世界では、原子核を回っている電子は、消えたと思うと現れる。空即是色ではないか。諸法は空だけだと説明できない」
S氏「???」
K「さらに言うと、そこには『場』の存在を提起している。このような自然科学の現象は阿含経からは説明できない」
S氏「???」
K「法華経では『如是相・如是性・如是体』を説いている。これは『仮・空・体』と当てはめられる」
K「物質・エネルギー・場」ととらえることが出来る。
K「物質はとらえることが出来る。エネルギーは形を変えながら存在している。場はそれらを統合する」
K「アインシュタインは物質はエネルギーとなり、エネルギーも物質化するとする」
K「法華経でも、如是相・如是性・如是体は『究竟して等し』、つまり、究極の処では差はないと説かれている。」
K「法華経の方が法界の姿を的確に示している。釈尊が阿含経しか説けなかったとすると悟っていなかった、ということにならないか」