井の中の蛙大海を知らず。 | gogo!320che⇒サンフレッチェ

井の中の蛙大海を知らず。

どんどん見せ場のないチームになっているのが手に取るようにわかります。

とりあえず負けないための3バックですが、この3年でサンフレッチェにとって大事な「頭脳」に、そっぽを向かれたというのは、否めません。

ここに千葉ちゃんがいたら、ここに稲垣君がいたら、松本君がいたら、岳ちゃんや壮也くんにしてもですが

考えることがそんなにいけないことなのか?と思うようなチームになってしまったと思います。

 

恐ろしいころに自分でもびっくりしたのですが、2年前に試合の最後に放り込みをしたとき、さすがに腹が立って「こんなことやらせるために練習してるんか!」と思ったのに、今、最後に「とりあえず放り込んどけ!」と思ってしまっている自分がいたんですね。

やばい。これは本当にやばい。

ファンの声を見ると、今は、「ゴール前で作りすぎ、ミドル打てばいいんだよ」とか「バックからの縦がよかったボランチは何もしていない」や、ちょ、ちょっと待って、バックからパス入れてもいいけど前整ってないよ?

ミドルって何度も引っかかってカウンター食らってるよ、など、見る方もちょっとどうしたのになっていることに自分を含め危機感を感じたのです。

(ほかにも「点が入らないのは寿人のような能力のある選手がいないから」とあったのですが、それが寿人が一人の能力でなんとかしていたかのような言いぶりで、いや、まずそこから認識まちがってるよ・・・)

 

3年もこういうチームに触れていると「中位上等」「降格しなければいい」というメンタルになるんですね。

いや、別に優勝をというわけでなく、結果残留でした、ということなんだと思うんですよ。

一つでも上の順位で終わるために強くあってほしいと願うことが間違っているのか?

強くあるためにチームとしてのサッカーを願うことがまちがっているのか?

そう思ったのです。

 

今の監督のサッカーは前述の「寿人のような能力のあるFW」がと同じ考え方なのだと思います。

マリノスがなぜサントスさんにどうやって得点させていたのか、それもわからないのにただ連れてきて

トップに置いて、守備して走ってサイドからくるボールに合わせろ、というのでは、彼が得点を積むことは

今シーズンないと思います。

サイドが上がったり下がったりするだけのサッカーで中盤は、布陣を作ることもできません。

なによりボランチに求めているのは、布陣をオーガナイズすることでなく、走ってボールを奪ってサイドに流すことなのですから。

ボランチがバトルしている間、両チームのバックはバトルに負けた方の後処理に追われます。

うまくしのげればですが、結果延々とカウンターの応酬をくりかえすか、中盤でバトルを繰り返しお互い攻め手なくドローです。

前線を崩すこともせず、サントスさんだけでなく、ほかのFWにも個人技だけで得点しろというのは、ちょっと素人目に見ても日本のトップカテゴリーのサッカーはいつこんなつまらないものになったのか?と思わせるものです。

 

昨年、ならずも今年のマリノスも相手DFに対して前線とウイングのポジション、動きでスペースを作りストライカーに得点をさせています。

序盤、負けがなかったのは、あまりにもこちらが想定外の動きをしていたからであり、それが、なんの中身もないものとわかれば全く怖くないチームということになり、ルヴァンの大敗へとつながったわけです。

川崎に初見で引き分けたものの、次戦は「何点取られるのか」と思わせるほどの圧倒的な力の差を見せつけられました。

川崎さんは、モチベーション維持のため、力量に大きな差のあるチームを無駄に攻めたりゴールを取らないようにしているようにも見えました。

 

今年後半戦もこのように選手のチームになる力を奪い、個人技を並べただけ、走って埋めるだけのサッカーをしていては、この監督が去ったあとに、サンフレッチェがこういう指導をしてきたという不信感を持ってしまった選手が残ってくれるのか?

こういうクラブに来てくれる選手がいるのか?ということも、視野に入れなければなりません。

 

私は、外から見ると早くしないと、どんどんおかしくなっていくよ?と感じるのですが、実際やっている人たちは、良心を持ってクラブをよくしようと考えているけれど、やり方と手段と方向性が外から見て「良い」と思われる方向でないだけで、がんばってないとは思いたくないのです。

ファンのためによりいいサッカーを見てもらおうと日々考えておられるのだろうと、思っていますし、そう信じています。

だけど、結果がついてこない、観客動員数が上がらない(コロナ禍の前から)努力が実を結ばないだけだと思っています。

 

しかし、そんなときって、どうなってるのか?

今のコロナ禍で自粛やテレワークでなんとなく人と人との距離が開くと、思うことがあったのです。

「自分のできることだけやっていればいい」ということになっていないか?

いままでオフィスに集まって今よりたくさんの情報を処理していたころと比べて少ない情報でなんとなくアウトプットしていないか?

ほんとうは、もっと広く直接アプローチしなければならないことをメール一本の一方通行になっていないか?

たしかに集中できるので、ワーッと作りこむのですが、そのあと、いろんな人に見てもらうと、いかに自分の領域が狭くて独りよがりだったのかを思い知らされるのです。

 

井の中の蛙、大海を知らず。

常に自分の現在地を知るようにしなければ。

なかなか、自分以外を見渡せるようになるのは、難しいとわかってはいますが……