クラブが生まれ変わる | gogo!320che⇒サンフレッチェ

クラブが生まれ変わる

「ゼルビア」という名前を変える、という、条件での出資な訳ですよね。

もしも、サンフレッチェに消滅の危機がおとずれて、5年後にJ1制覇なんて言われたとします。

今のゼルビアのチーム状況と同じとして、4年後J1の3位內にくい込むために何をしなければならないか、とすれば、メンバーの総替え、ですよね。
メンバーのレベルが今から1年内に変わることはありませんから、当然ハイレベルな選手を雇います。
とりあえず、来年、昇格、再来年はJ1で上位進出、例えばそういうチームにどうしたらなれるのか…もしも、それができたとしたら…

チーム名をうばわれ、選手を変えられ、サッカーの歴史も塗り替えられる、ことが、クラブを救ったとするならば、それは否としか言えないんですね。
もうそれは、どうやっても、サンフレッチェでも、ゼルビアでも、ないわけです。
サンフレッチェだったものであり、ゼルビアだったものであり、そこでそれまでのクラブの歴史は終わって、新しいなにかに変わるのです。

先日、「クラブの伝統」についての記事を書きました。
ただ、続いているだけで伝統というものができるわけではありません。
受け継いでいくものがあること、受け継がれていることが、伝統なのです。

サポーターしかり、サポーターのカラーもクラブの伝統と共に受け継がれているのです。

しかし、今回のサイバーエージェント藤田氏が出資するということ、それに対してクラブ名変更などの改革をしたいと思ったことは、出資者として当たり前の権利であると思うのです。
 
本当の意味でゼルビアを「売った」のは、社長以下、フロント陣であること、経営をどん底に落とし、出資者にサッカークラブの在り方も理解してもらえないような、経営陣こそが、ゼルビアとゼルビアサポーターをないがしろにした人達ではないかと思うのです。

もしも、サンフレッチェが同じようになれば、これは、私の考えたことですが、全く違うチームにするなら、サポーターとしての歴史も1からになると、考えて、出直さないとならないかもしれません。 
最後の最後に残った、「その土地から出ていかない」ということだけを頼りにまた1からクラブの歴史を作っていくしかないのかもしれません。


ですが、5年後にJ1を席巻、というのがどれだけのことか、おわかりでない。
やればできるはず、諦めなければなんとかなる、というほど、あまいものではありません。
出資に対して、皮算用がすべて、うまくいく前提と思っているのなら、もしもビジネスがうまくいったとしてもサッカーにその甘さを指摘されると思うのです。

それで、ビジネスが上手くいって、ゼルビアが有名な選手を連れてこれて、お客さんも増えて、黒字になったとします。

ここで例とするのもどうかも思われるかもしれませんが、神戸にしても浦和にしても、お金で選手をあてて、お客さんはふえてもサッカーというものは、その系譜にそったものでなければ、簡単にクラブを裏切る結果を出してくるのです。

もし、サッカーに裏切られたとしてもお客さんが多くなってクラブにお金が入ったことが「成功」とするならば、それはもう、サッカークラブでなくても、いまのネット事業を続けていることと同じことで、サッカーにはなんの貢献もしていないということです。

サポーターが思うことは、これは、私の思いですが、サッカーを生業としている以上、サッカーで夢が見られなければなんの意味もないのです。

お金を突っ込んでも、リーグを席巻、制覇することが途方もないことは、優勝経験のあるクラブにかかわる全ての人が知っているのです。

藤田さんほど、頭がいい人ならすぐ分かると思うんですけどね。
それか、藤田さんがまだ、その「沼」にハマっていないのかもしれません。

ハマればわかります。
藤田さんにその日が来ることを期待してやみません。
その時は、「ようこそ!Jリーグへ!」と握手を求めたいですね。