次の目標へ。そのための一歩。 | gogo!320che⇒サンフレッチェ

次の目標へ。そのための一歩。

正直なところ、勝って帰れるとは、思っていませんでした。
負けたら負けたで、それを見届けるのもシーズン通して見るもの
というところでしょうか。
TVの画面では、どうしても足りない部分を見たいという気持ちで
ベアスタに向かいました。

前節の大宮戦、負けは、しましたが、改善された部分もありました。
それゆえの1失点であったと。
今のサンフレッチェは、守備と攻撃のバランスが取れないチーム。
守備をすれば、ゴールを割れず、攻撃すれば失点する。
両方を考えると、ほんとに引き分けてしまうようなチームなのです。
CSに向けて「重要な一戦」とするならば、勝ちたい気持ちが先行し
攻撃するけど、失点もするというギリギリの勝負、または、守られて
1ゴールで負ける、どちらかというとそういう闘いになると思って
いました。

結果的に後半は、そうだったのですが、前半の1ゴールするまでの
サンフレッチェは、攻撃の足りなかった部分を埋めていくことが
できていました。
あおちゃんとトップ下の間のスペースにまるちゃん。
こうすることで、前がつながることになりました。

鳥栖があおちゃんの出先をつぶして行こうとするマークのつけ方で
サイドにボールが入らないようにケアしていたのであおちゃんを
比較的自由にしていたのも相手の攻撃を防ぐことのできる要因に
なっていたと思います。
鳥栖は、豊田までが下がって守備をするチームになっていましたから
ユンさんのときの、どちらかというと、前に張らせてボールを出す
のでは、なく、マッシモお得意の「そこそこ守ってカウンター」の
チームになっていました。

この「そこそこ」というのが、こちらとしては、うれしいかぎりで
前にこないぶん、後ろは、3枚でいいし、後ろがいない分、ウタさんが
自由に動けるわけです。
しかも今回は、「持ちすぎない」ようにしてくれていたおかげで
チャジがどこに居たらいいのか、と止まることもなく走り続けることで
コンビネーションをつくることができました。
ウタさんが早くそうしてくれていたら、もっと勝ててなのになと。
(ウタさんは、うまいんだけど、ほかの選手がついていけてないので
そこに合わせてもらわんとならんわけで。)

まるちゃんがあおちゃんと並んでることで、サイドのケアも楽に
なりました。
ミカは、一人で右を制圧できるのですが、カシは、柴さんがいないと
突破できません。
普通のサイドバックは、そういうもので、ミカがすごいだけなのですが
攻撃に枚数をかけたいサンフレッチェとしては、ここで柴さんの手を
取られてしまうのは、チャンスの数を減らすことになっていたのです。
去年のCSでのカシは、スーパーだったので、ミカと同じくらいの
働きでしたから、トップ3枚がしっかり攻撃に従事できていたのです。
それでも仕掛けは、チームの中でも秀でるものがありますから、柴さんの
助けがあれば、チャンスもつくることができるわけです。
そこをさらに助けるまるちゃん。

3バックの守備負担を減らしながらがんばっていましたが、3点目を
取ったあたりからさすがに動きが鈍ります。
相手が攻撃にシフトしてきたので、自分たちのサッカーが崩れてきました。

今年のサンフレッチェの悪いところは、相手が攻撃的になると自分たちの
サッカーに立て直せないというところにあります。
なにかひとつプレイを切ることで流れを断ち切ることができると思うのですが
つなごうという意識があるのか、どうしても切ることができないのです。
また、どう、切るのかというところにもリスクを考えると、切るより持つという
ことになるのだと思うのです。
だから、持てなかったら延々と攻め続けられ、そのうち失点するという
悪循環がやってくるのです。
土曜の試合では、その部分を「大きくクリア」という形でなんとかしのいで
いました。
でも、大きくクリアしても相手がまた持って前に持ってくるという時間稼ぎな
ところもありました。

相手の流れになってきたら、焦らず、しっかりと相手の流れを切るということが
次にやらなければならないことだと思いました。

その時に監督が「上がれ上がれ!」と叫んでましたが、なかなか帰ってこれない
サンフレッチェ。
あの状態で一人でも上がって、クリアボールを持ってカウンターじゃなくても
キープしていたら、様子は、かわるのでは、と思うのです。

守備の人数を減らしたくないというのもありますが、出てきたボールを持つのも
大事なこと。
前にこれを寿人さんや石原君がやっていたのですが、今は、そういう人がいない
というのも相手の流れを切れない要因かもしれません。


この日の3つのゴールは、どれもすばらしいものでした。
しおちゃんのブレ玉。無回転で少しずつ落ちながら、そう、まっすぐしか蹴れなかった
しおちゃんが落ちるシュートが撃てるようになった!というところ。
とりあえず蹴ったように見えたのにGKは、手を出すのが精いっぱい。
チャジのシュートは、すばらしかった。
シュートに入るまでの流れもすばらしかった。
切り替えして終わりかと思ったら左でゴール反対のサイドネットに突き刺す。
ウタさんも最後の一人をかわすときのタイミングの取り方、連射の写真をみても
なにかしたわけでもなく、相手DFは、なにもできずにウタさんに前を向かせて
いるように見えるのです。

ミカにしてもウタさんにしても、あおちゃんにしても、タイミングひとつで
相手を寄せさせないという、ここにサッカーのすべてが集約されてるんだなと
思いました。


これぞ、ピッチが近いスタジアムだからこそ。

吹田も埼スタも神戸も専用ですが、ここほど臨場感は、ありません。
Eスタでも最前列なら同じような景色が楽しめます。

席数を確保しないとならないのもわかるのですが、ピッチ際は、ベアスタと
同じようにしてほしいなぁ、とつくづく思った鳥栖戦でした。



しかし、勝ってよかった…