『知ってる古文の知らない魅力』 | 高校教師あれこれ日記

『知ってる古文の知らない魅力』

エントリー№81 『知ってる古文の知らない魅力』

鈴木健一著 講談社現代新書 700円(税別)


私は国語の教師ですが、現代文専門です。

まあしかし古文が嫌いなわけではありません。

今回は軽く読めそうなので、本書を買ってみました。

さて内容は。


「源氏物語」「平家物語」「枕草子」

「奥の細道」「竹取物語」「伊勢物語」


どれも一度は中学、高校の時に触れたものでしょう。

そういった古文としてポピュラーな文学作品の、

ちょっと授業では教えない知識や解釈を紹介しています。

私自身も専門ではありませんので、

知らないことや初めて知った解釈がありました。

そういう意味ではまあ面白い。


でも、それだけですね。

新書ですがそれほど分量がない。

にも関わらず、先ほど紹介した数の作品。

どうしても、一つ一つが薄くなってしまいます。

深みがない。


唯一、沢山の作品を紹介していることでよく分かったこともあります。

古典作品がそれより以前の古典作品を参考として、

ある意味知識を共有しあうことを前提として作られている。

そういった内容のことです。

文学はある程度知識人たちの文化である。

そのことはこの本で、それなりに分かりました。


読んで欲しい度、4点。

一つの文学作品を深めることのほうが良いと思う。

でないとあまり満足できない。

しかも古文入門というわけでもなし、

受験生に役に立つわけでもなし。

つくりが甘い本と言えますね。