『人間失格』 | 高校教師あれこれ日記

『人間失格』

エントリー№69 『人間失格』

太宰治著 岩波書店 500円(税別)


みんな知ってる太宰治。

だいたいみんな知ってる『人間失格』

読んだと思っていたけど、

やっぱり読んでいたような、いないような。

あらためて読みました。


自殺未遂2回に心中未遂2回。

それで心中成功1回かな、多分。

入水自殺で行方不明になって、

1週間後の誕生日に死体があがった。

はずだけど、記憶違いかもしれません。


そんな人間が書いています。

やはり文章、絵画、音楽、その人の人間性を映すのかな。

暗いムード満点です。

タイトルといい、彼らしいと単純に言ってしまいそうになる。


ところがこの文庫には、あと2点作品が収録。

そのうちの「グッド・バイ」は変に明るい。

お茶目な感じがする。

躁鬱の躁の状態で書いたのか、

明るくいたい願望が潜在意識にあったのか。


もう一つ「如是我聞」は荒々しい。

いいたいことを感情に任せて書いている。

批評(批判)文なんだけど、

個人名を出して恥を捨てて攻撃している。

攻撃することで、自分を守っているみたい。

むしろ繊細さを感じる。


読んで欲しい度、6点。

1人の作家の晩年の作品。

面白い3作品の並びなので、

「走れメロス」しか読んだこと無い人は一読を。