お客様には僕に大切な知人を紹介する義理などありません。にもかかわらず、営業マンは「紹介してほしい」とお願いしなければならない。その意味で、営業マンにとって、図々しさは重要な資質なのです。いや、営業マンに限らず、あらゆるビジネスマンは、誰かに何かをお願いしながら仕事をするわけですから、「図々しさ」はある意味、生き残るためには不可欠な資質なのだと思います。
ただし、図々しいだけでは、もちろんダメです。
当たり前のことで、単に図々しく「自分の都合」を押し付けるようなビジネスマンが、お客様に相手にしてもらえるはずがありません。「この人は時々、図々しいことを頼んでくるけれど、なんか憎めないんだよな。ちょっと力を貸してやろうか」というふうに思ってもらえる「愛嬌」が欠かせないのです。
いや、「図々しけど、なんか憎めない」と思ってもらえたときに、人は最強のビジネスマンになれるのでしょう。その意味で「愛嬌」は、ビジネスマンの最強の武器だと言えるのです。