「妥協」と聞くと、何だか「諦める」「手を抜く」というような印象を抱いてしまいがちです。
でも、実は上手い妥協案を考えることができる人は戦略的でクリエイティブ能力が高い。
私はそのように感じています。
妥協を「諦め」と捉える人が勘違いしてしまっていること
チームで仕事をする上で「妥協案を探る」という場面は少なくありません。
例えば、「できれば芸能人を採用したテレビCMをやりたいけど、予算がないからインフルエンサーを活用したSNSキャンペーンで検討する」というのも妥協案のひとつです。
理想のアイデア(=芸能人を採用したテレビCM)を思いついているものの、予算という現実を見たときに妥協案(=インフルエンサーによるSNSキャンペーン)を採用した、というかたちです。
このような筋道で考えると、一見「今このブランドにとって最も理想なアイデアは、芸能人を採用したテレビCMである」という前提があるような気がしています。
しかしよくよく考えてみれば、おかしな話です。
なぜなら、本当にそれが理想の方法ならば、諦めたりなんかせずにチームとして絶対にそれに取り組んだほうが良いからです。
このようなことを言うと、恐らく反論する人が出てくるでしょう。
「本当はやりたいけど、現実問題お金がないからできないのだ。お金があったらそれが一番理想の方法であることは間違いない。だから、理想ではない方法で妥協案を探っているのだ」と。
このように考える人は、ひとつ明確な勘違いをしている可能性があります。
その勘違いというのはこういうものです。