今回は今年度北九州市消防局に配備された新車たちを。
本格的な新車の納車は年が明けて2022年2月から3月にかけて行われるが、納車時期の早かった車両を紹介します。
まずは査察車。
北九州市消防局 小倉北消防署 査察車"ほくしょう325"。
2021年12月上旬に更新配備された、トヨタ ノアベースの査察車。
北九州市消防局で消防自動車としてノアが採用されるのは初。
ルーフに搭載した散光式警光灯。
北九州市消防局としては久しぶりの採用となるPATLITE社製エアロブーメランを採用。
たまには大阪サイレンじゃなくてPATLITEもイイネ。
車体後部。
リアハッチにも補助警光灯が取り付けられており、こちらもPATLITE社製品を採用。
北九州市消防局では初採用となる"LPT-2M1"というクリアレンズタイプのLED補助警光灯。
今後はこれが主流になるだろうか。
更新されたのは2009年度配備だった三菱デリカD5。
査察車という事で災害現場に実際にやってくることは稀で、たまに市内を走っているのを見る程度だった。
役目を終えた同車はその日のうちに廃車置き場に移動し、ナンバーも外されている。
続いては高規格救急車。
12月10日に更新配備された、北九州市消防局小倉南消防署小倉南第一救急隊 高規格救急車"きゅうきゅうほくしょう3"。
トヨタハイメディック(3代目後期型・6型)が採用されている。
今年度車両は警光灯が従来のタイプと異なる"アクティビーコン"というものを採用。
車両の走行状況に応じて警光灯の点滅パターンが変化するというもの。
こちらは2021年11月に直方市消防本部に配備されたアクティビーコン救急車。
点滅パターンを参考までに。
ルーフの車両前方寄りにせっちされた警光灯。
通常タイプの警光灯と比べるとLED部分の形状が異なっている。
緊急走行時には高輝度発光し、視認性向上に一役買っている。
こちらは車両後方寄り側面に設置された警光灯。
こちらも従来タイプの物と異なるLEDを採用。
側面だけでなく前後方向へも眩い光を発する。
アクティビーコンシステムは今年度配備される5台すべてに採用されている。
12月24日には更に2台"きゅうきゅうほくしょう7"・"きゅうきゅうほくしょう19"が納車され、それぞれ八幡西消防署黒崎分署と小倉北消防署井堀分署に配備された。
写真向かって右側2台が新車で、左側2台が役目を終えた個体。
ストレッチャーはFERNO社製エクスチェンジトランスポーターシステムストレッチャーを採用。
同局では数年前より採用しているモデルで、ストレッチャーの足回りが赤色に塗られているのが特徴的。
処置台やバックレストが多段階調整でき、1人で救急車への搬入や搬出が出来る設計になっているようだ。
運転席。
運用開始前なのですっからかん。
助手席足元にはモーターサイレン用の足踏みペダルが設置されている。
後部患者室内。
細かな機器類の変更はあるものの、大きな変化はない。
運転席後部スライドドア内側には救助資機材や酸素ボンベ設置器具・バッテリーボックスなど。
今年度は5台の高規格救急車が更新配備対象で、2021年12月に3台納車済で、2022年1月に残り2台が納車予定になっている。
ちなみに今年度車両は諸事情により無線アンテナが車体両側面前方寄りに設置されている。
最初に納車された"南1救3"のみが「災害対応特殊救急車(緊急消防援助隊向け補助金)」、その他4台が「石油貯蔵施設立地対策等交付金施設」となっている。
役目を終えた旧"きゅうきゅうほくしょう3"。
2014年度に門司消防署老松分署に配備された個体。
晩年は門司消防署非常用車両となっていたが、この度更新された。
走行距離は約13万㌔程度で状態は良いものの、年数により更新対象になった。
他の3台と同じく、北九州市消防局に初めて配備された3代目後期型トヨタハイメディック(5型)のうちの1台だった。
もうこの型が廃車される時期になったのか...
こちらも役目を終えた旧"きゅうきゅうほくしょう7"・旧"きゅうきゅうほくしょう19"。
2014年度に八幡西消防署楠橋分署・小倉北消防署井堀分署に配備された個体。
7号は晩年八幡西消防署非常用救急車になっていたが、19号は最後まで第一線で活躍をつづけた。
2台共に走行距離は20万㌔程度だが、晩年は故障も発生しエンジンの載せ替えなども行っていた模様。
役目を終えて廃車置き場に移動。
約7年間お疲れ様でした。
更新が控える2台のうち1台は、北九州市消防局最後の中期型(4型)車両である若松消防署非常用救急車"きゅうきゅうほくしょう8"。
2013年度に配備され約8年の活躍を終えることになる。
最後の1台は小倉北消防署非常用救急車"きゅうきゅうほくしょう25"。
2014年度に八幡西消防署折尾分署に配備され、ひびきの分署開設時に配置転換が行われ小倉北消防署非常用救急車になっている。
今回紹介した車両の他に、消防団ポンプ車・消防団ポンプ積載車(軽ポンプ車)・消防団自走式搬送車・軽査察車等が既に納車され運用を開始している。
納車翌日の八幡西消防署黒崎分署。
撮影時は車庫中央に新車の高規格救急車が置かれていた。
同署は2018年度に梯子車・昨年度タンク車が更新配備され、新車一色といった感じに。
車両の無線呼称の末尾が全て7で揃えられているのは偶然。
黒崎救急隊が運用することとなった新車。
これから約7年間、多くの命を救うために頑張ってほしい。
緊急車両の向かう先には助けを求める人が居ます。
緊急走行中の緊急車両には速やかに道を譲りましょう。
あなたが助けを求めるとき、避譲しない車両をどう思いますか?
緊急車両が1秒でも早く現場へ到着できるように行動しましょう。
道路交通法
(緊急自動車の優先)
第四十条
交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたときは、路面電車は交差点を避けて、車両(緊急自動車を除く。以下この条において同じ。)は交差点を避け、かつ、道路の左側(一方通行となつている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあつては、道路の右側。次項において同じ。)に寄つて一時停止しなければならない。
2 前項以外の場所において、緊急自動車が接近してきたときは、車両は、道路の左側に寄つて、これに進路を譲らなければならない。
[原文]
2021.12.30 @kitakyu_pc