今回は重いテーマですが、芸能人の方々の相次ぐ報道をきっかけに「自殺」についてきちんと知りたいと思い、調べてみました。
なぜ、自殺したのか? 自殺が起きるのか?
誰にも相談できなかったのか?
このような言葉はよく聞きます。
では、自殺の現状はどうなのか。
あまり知らないのではないでしょうか?
警察庁によると、今年の6月までに
9,336人の方が自殺されています。(男性は、6,518人、女性は2,818人です。)
令和2年における月別自殺者数について(6月速報値)より
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R02/202006sokuhouti.pdf
ちなみに、この数字は、きちんと死体が見つかっている数です。
この数字をあなたはどう受け止めるでしょうか?
……
今回は、厚生労働省のHPにある「自殺対策白書」の資料を元に、まとめました。
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/index.html
↑こんな風にまとめてあるとは知らなかった💦
すごく勉強になりました。
1.自殺者数の変動について
警察庁の自殺統計原票を集計した結果によれば、日本の自殺者数は、昭和58年ごろに2万5千人を超えたものの、平成3年に2万1,084人まで減少し、その後2万人台前半で推移していました。
しかし、平成10年に前年の2万4,391人から8,472人(34.7%) 増加の3 万 2,863人となり、平成15年には統計を取り始めた昭和53年以降で最多の3万4,427人とななりました。
その後、3万2千人から3万3千人台で推移した後、平成22年以降は9年連続の減少となっており、平成30年は2万840人で前年に比べ 481人(2.3%)減少し、昭和56年以来37年ぶりに2万1,000人を下回ったそうです。
ちなみに、こちらは日本在住の外国人自殺者も含められています。(日本人だけの数値は厚生労働省が出されている人口動態統計で自殺者数は出されています。)
こうしてみると、自殺者は現在、減少してきているようです。
◯ピーク時との比較
40歳代、50歳代、60歳以上 は、急増以前の水準に低下していますが、20歳未満、20歳代、30歳代は急増以前の水準に戻っていません。
男女別においては、男性は40.50歳代が増加傾向にありましたが低下しており、女性は20歳代〜40歳代では上昇傾向にありましたが、平成24年以降は低下傾向にあるそうです。
年齢階級別(10歳階級)の自殺者数
これらの数値から、若い世代の自殺者数が減少していないことがわかりました。
日本における若い世代の自殺は深刻な状況にあるそうです。
なんと!
年代別の死因順位をみると10~39歳の各年代の死因の第1位は自殺となっており、男女別にみると、男性では10~44歳において死因順位の第1位が自殺 となっており、女性でも15~29歳で死因の第1位が自殺となっています。
こうした状況は国際的にみても深刻で、15~34歳の若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国では日本のみであり、その死亡率も他の国と比べて高いものになっているそうです。
日本の自殺者数は世界で13位とありました。その順位でも驚きでしたが、年齢を分けると若者の死因の1位が自殺だとは驚きです。
ちなみに、死因の2位は事故、3位は悪性新生物だそうです。
2.職業別の自殺者数
無職者>被雇用者・勤め人>自営業・家族従業員>学生・生徒等の順番になっています。
無職者とは、主婦、失業者、利子・配当・家賃等生活者、年金・雇用保険等生活者、浮浪者が含まれます。失業者による自殺者は減少しているようですが、主婦の方の自殺者は未だ多いようです。
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/dl/1-04.pdf
今回は、1.自殺者数の変動、2.職業別の自殺者数について調べてみました。
具体的な数値を知ることで、どのような傾向があるのか分かりました。これらから、社会的な立場からの原因もあるのではないかと思いました。
数値の見方によって、違った感想を抱くと思うので、よかったらグラフをよく見てみて下さい。
次回は、自殺の原因・動機について調べていきたいと思います。