今朝は神田昌典さんの著書よりご紹介します。
フェイスブックは、「世界をもっとオープンにしたい!」というザッカーバーグの想い、
iPodは、「何千もの曲を外に持ち出して自由に聞けたら素晴らしい」というジョブズの想い、
それぞれが思い描いた理想から生まれたものだ。
戦後の高度経済成長期には、、企業は特にストーリーを描く必要はなかった。
大企業で働くこと自体が、魅力的なストーリーだったからだ。
社会的に安定した生活が送れるし、真面目に働けば、年齢とともに大きな仕事を任され、仕事も面白くなっていった。
ところが、経済成長が止まると、そのストーリーの賞味期限が切れてしまった。
企業でもいつ経営が傾くかわからないし、いつリストラされても不思議じゃない。
長年働いても給料が増えず、退職金も期待できない。
一方、今や、起業するのは非常に簡単になった。
私は講演でよく、「いまは中学生でも起業できる」というのだが、
これは比喩でもなんでもない。
実際、日本でも2013年には、中学生がクラウドファインディング事業を
ベテラン経営者と組んで始めたり、YouTubeでゲームプレーの実況中継をしたりして、
大人顔負けの収入を生み出し始めた事例が相次いで報道された。
昔は、富を生み出すための資本とは、
作物を育てるための土地や製品をつくるための工場であった。
つまりお金をもった「資本家」だけが、
富を生み出す土地や工場、会社を保有し、
もたざるものが「労働者」となった。
しかし現在、富を生み出すのは、土地でも、工場でも、会社でもない。
知恵と発想さえあれば、だれでも富を生み出せるようになった。
誰もがもっている「脳」が、資本になったのだ。
ストーリーは、「人を動かす原動力」なのだ。
新しい希望のストーリーを生み出すことにより、
組織も人も活性化し、消費も活性化する。
『ストーリー思考』
神田昌典さん
ダイヤモンド社
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます