今朝はトム・ラスさん、ドナルド・O・クリフトンさんの著書よりご紹介します。
バケツとひしゃくの理論
人は誰でも心にバケツをもっている。他人に何かを言われたり、されたりするたびに、このバケツの水は増えたり減ったりする。バケツの水がいっぱいのときは、気分がいい。バケツが空(から)になったとき、気分は最悪だ。
バケツのほかに、ひしゃくももっている。ひしゃくを使って誰かのバケツに水を注げば――相手が明るくなるようなことを言ったりしたりすれば、自分のバケツにも水がたまる。
逆に、ひしゃくで相手のバケツに水を汲み出せば――相手を傷つけるようなことを言ったりしたりすれば、自分のバケツの水も減る。
なみなみと注がれたカップとおなじように、心のバケツに水がいっぱい入っているとき、人は前向きで意欲にあふれている。バケツに水が一滴、注がれるたびに、人は強くなり楽観的になる。
逆にバケツが空のときは、後ろ向きで元気がなく、意欲も低下している。バケツの水をくみ出されるたびに、人は傷つく。
人はみな、日々あらゆる場面で選択を迫られている。自分とかかわる人の心のバケツに水を注ぐのか、それとも水をくみ出すのか。これは重要な選択だ。まわりの人との関係や生産性、健康、そして幸福に大きな影響を与える選択なのだ。
この「バケツとひしゃくの理論」は、過去半世紀にわたり、世界中で数百万人の人たちによって試され、活用され、支持されてきた。この理論を知った人たちは勇気づけられ、それが日々の生活の中で手軽に実践できる理論であることに気づく。なにより重要なのは、この理論が、ひとりひとりの生活をよくするために、いますぐ使える、ということだ。
「心の中の幸福のバケツ」
トム・ラスさん、ドナルド・Oクリフトンさん
日本経済新聞社より。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます