今朝は石原結実先生の著書よりご紹介します。
1体温はなぜ上げなければいけないか
人間の一生のうちで一番若く、生命力が強い新生児が「赤ちゃん」と言われるのは、
赤い=つまり体温が高いからです。
生まれてきた赤ちゃんは、赤血球が多く、体熱が高いために赤い。体温が高いために肌も体も柔らかいが、年をとってくると肌はガサガサになり、動作もぎこちなく、体全体が硬くなってきます。これは体温が下がってくるからです。
体温が下がるとこのように皮膚や、筋肉や骨が硬くなります。そうなると当然、内臓も硬くなり、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞がふえてきます。
あらゆる病気は、この体温低下によって生じるといっても過言ではありません。ガンでも体温の低下と直接に関係があります。
私たちの体は、体温が36.5度~37度で最もよく働くようになっています。
ところが、最近は36度前半、35度台という人が増えています。
過食、運動不足、冷房設備の完備という体を冷やす要因に事欠かない現代、意識的に体を温め、体温を上げることが必要になってきました。
2体温低下とそのダメージ
冷えと病気の関係は明瞭です。
冬になると風邪や肺炎、脳卒中や心筋梗塞などだけでなく、ガン、腎臓病、糖尿病、膠原病など、ほとんどの病気の死亡率が上昇しています。
体温が一日の中で一番低い午前3時~5時が、人の死亡率が一番高くなります。
健康な人でも、起床後1~2時間は体が重かったり、ボーッとし、気分が沈みがちで何となく調子が出ないものです。低血圧の人やうつ病の人はそれがさらにひどくなります。
しかし午後になり体温が上がると元気になり、精力的に活動できるようになります。
次は体温が下がると、どのような症状が現れるかを示しています。
36.5度 健康体、免疫力旺盛
36.0度 ふるえることによって熱産生を増加させようとする
35.5度 恒常的に続くと、
①排泄機能が低下 ②自律神経失調症が出現
③アレルギー症状が出現
35.0度 ガン細胞が最も増殖する温度
30.0度 意識消失
29.0度 瞳孔拡大
27度以下 死体の体温
3心臓と脾臓がガンにならない理由
ガンは頭のテッペンから足の先まで発病する可能性がありますが、心臓と脾臓だけはガンができないのです。
心臓は一瞬も休むことなく働くために、発熱量の多いところです。心臓は握りこぶしぐらいの小さな臓器ですが、体全体の体熱の約11%もの熱を作っています。
脾臓は赤血球を貯蔵しているところであり、そのため臓器が赤く、温度も高くなっています。
何れも、体の中でも体温が高いところなのでガンにならないのです。
逆に、乳房にはガンができやすいといえます。乳房は体から突き出ているので体温が低くなります。そのため乳房の大きい人はガンになりやすいそうです。
1975年の日本におけるガン死亡者数は13万6000人、その後ガン治療の長足の進歩にもかかわらず、死亡者数は増加し続け、2001年には30万人を超えました。
これは日本人の体温が年々低下していることが大きな原因ともいえます。
このため現代医学でも、全身の温熱療法や局所の温熱療法が、従来の治療に平行して行なわれるようになりました。
このことからもガンは「冷え」に非常に関係の深い病気であることがわかります。
「体を温めると病気は必ず治る」
石原結実先生
三笠書房より。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます