
「函館イベント まちづくり五稜郭」
しっとりツヤツヤはっぴーフェイス


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今朝は月刊『致知』9月号より普通の清掃会社を大きく変革させた仕掛け人、矢部輝夫さん(JR東日本テクノハートTESSEIおもてなし創造部長)の記事をご紹介します。
【記者:新幹線の車両清掃がいま国内だけでなく世界でも注目を集めています】
ええ。おかげさまでここ数年、国際鉄道連合や韓国鉄道公社、中国国鉄など多くの鉄道関係者の視察が相次いでいます。
JR東日本はいまアメリカ・カリフォルニア州の新幹線受注競争に名乗りを上げているんですが、JRは他国の鉄道会社と違って、私どものお掃除の技術もパックで売り込もうとしていますので、アーノルド・シュワルツェネッガー知事(当時)が直接視察に見えたこともありますね。
韓国鉄道公社は、お掃除部門の皆さんを実際に私たちの研修に派遣されました。
【記者:よほど感動されたのですね】
清掃員とは思えないおしゃれな制服、制帽を身につけたスタッフが短い停車時間にキビキビと作業をこなしていく。
その速さと手際のよさに皆さん一様に驚かれるようで、国内外のマスコミにも随分取り上げていただきました。
ある日本の経済誌に「世界最強のチーム」というタイトルで大きく紹介されて以来、いまやそれが私どもテッセイの通り名になっているんです。
【記者:「魅せる清掃」と言われるだけあって、傍で見ていても従来の清掃のイメージとは大きく違います】
流れるように踊るように動いているでしょう(笑)。
10両編成の新幹線だと、作業に当たるのは22名のスタッフです。
指示や時間管理を行う主事や主任、トイレ掃除専任のスタッフを除けば、一両を一人で担当します。
列車が到着すると、まずは袋を持って入り口に立ち、降りられるお客様からゴミを受け取る。
次に袋を持って車内のゴミを集め、椅子を正しい位置に戻す。
それから100席すべてのテーブルを拭いて、ガラスが汚れていたら別の布でそれも拭き取る。
クシャクシャになった背もたれのクロスを取り替え、自在箒で床をきれいに掃き、最後に網棚に荷物が残っていないか、座席に緩みがないかを確認する。
これだけの作業を停車時間の7分間で一人でやってしまうわけです。早ければ4分で終わります。もちろん清掃前と清掃後のお客様への一礼も忘れません。
【記者:それにしても大変な早業です】
たまに座席をジュースなどで汚されているお客様もいらっしゃいますが、そこを短時間できれいにするのもプロとしての腕の見せどころなんです。
「おもてなし」という言葉がありますね。この言葉から笑顔や礼儀といった言葉を連想する方がいらっしゃるでしょう。
もちろんそれも大事ですが、テッセイの最高のおもてなしは10秒でも20秒でも早くお客様にご乗車いただくことなんです。
だから私たちが絶対に変えてはならないのは「早くて、正確で、完璧な、車内整備」。
私たちはこのように危険・汚い・きついの3Kとされてきた清掃作業を、感謝・感激・感動の新しい3Kのレベルにまで高めてきたんです。