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今朝は志賀内泰弘さんの著書よりご紹介します。
モスバーガーの本社に勤める知人から、こんな話を聞きました。
お客様から、モスバーガーの社長さんあてに届けられた一通の手紙です。
午前10時半頃、国立がんセンターに入院中の15歳の次男に、「テリヤキバー
ガーが食べたい」と言われ、少し遠いのですがウインズ銀座前にあるお店に買
いに行きました。
店には、女性の店員が一人でしたが、朝のメニューにはテリヤキバーガーが
ないので躊躇していると、彼女は欲しいものを尋ね、「少しお時間をいただけれ
ばお作りします」と言ってすぐに準備を始めました。
そのとき初めて入院中の子供に持っていくことを話しました。
このような店には、マニュアルとおざなりの対応しかないものと思っていたの
で、彼女の対応がとても驚きでした。
注文の品を受け取り、店を出ようとする私に、彼女は、「おだいじに」と声をか
けてくれました。年甲斐もなくジーンとしてしまいました。
そして、さらに驚いたのは病院に帰り袋を開けてみると、中にはメッセージカー
ドが入っており、「早くよくなって下さいね」と書かれてありました。
息子が発病してから1年余り、つらいことばかりの中で、知人、友人以外の方
からこんなやさしい気持ちに触れたのは初めてです。
生来、彼女の持っている性格も素晴らしいのでしょうが、それを日々の仕事の
中で表に出せるような接客を貴社がされているとしたら、大変素晴らしいことだ
と思います。
店が場外馬券売り場の前という比較的に荒々しい場所で、若い女性が優しい
気持ちを失わず働いていることに本当に感動しました。
お礼を言う機会がなかなかありませんので、会社あてにしました。
ちなみに、メッセージカードには、工藤さんという名前が書かれてありました。
感動し、泣けてきました。
なんと優しい心根の女性なんだろう。
そう思うと、居てもたってもいられなくなり、工藤さんに会いたくなってしまいまし
た。
ぜひ「ありがとう」と言いたくて。
それから間もないある日のこと、モスバーガーの知人を訪ねました。
そして、工藤さんに引き合わせていただくことができました。
とびっきり笑顔のすてきな女性でした。
工藤さんは、こういっておられます。
「接客という言い方はあまり好きではありませんが、
コーヒー一杯でも『生きていてよかったなぁ』
と思われるような出逢い、ふれあい、コミュニケーションにモスバーガーの存在
意義があるのではないか。
そして、私が働いている意味もあるのではないかと思っています」
ほとんどの業界には仕事についてのマニュアルというものがあります。
しかし、それだけでは何かが足りない。
彼女の、「お客様のために、自分はいったい何ができるのだろう」という気持ち
が彼女のメッセージとなったのでしょう。
彼女のやさしさから自然に湧き出した「思いやりの心」にほかなりません。
「私は何ができるのだろう」
「あなたのために・・・」
その真剣な思いが、工藤さんの「やさしさ」を伝えたのでした。
そして、その「やさしさ」が彼女のとびきり素敵な笑顔となって還ってきたので
す。
「毎日が楽しくなる17の物語」
志賀内泰弘さん
PHPより。