今日は松原泰道さんの著書よりご紹介します。
「二度とない人生だから
一ぺんでも多く便りをしよう
返事は必ず書くことにしよう」
(坂村真民)
ある定時制の高校でお話する機会があり、この坂村真民さんの詩を紹介しました。
すると、ひとりの生徒が、こういうのです。
「僕たちは昼間の学校に行っている友達ともハンディがあって一年余計勉強するん
です。
田舎で中学を終わって、故郷を出るときに、ああこれから友だちより一年多く勉強し
なければならないんだなという憂鬱(ゆううつ)な気分で汽車に乗りました。
集団就職ですから友だちも多いから寂しくはなかったんです。
僕はさいわい電車窓側に座れたので、窓の縁(ふち)に手を乗せていました。
発車のベルが鳴ると同時に気がついたのは、僕の手の甲の上にお母さんの手が
重ねられていたのです。
僕の手の甲を押さえてくれるお母さんは、老いと仕事の疲れでザラザラになった荒
れ果てた手で、僕の手の甲を押さえて僕の耳に口を寄せて言ってくれました。
4年前の言葉です。
『東京へ行ったらね、できるだけたくさん便りをおくれ。
お母さん待ってるからね、葉書でいいからおくれよ。
疲れていたり、忙しくて書けなかったら、寝るとき必ず故郷の方を向いて寝ておく
れ。
お前の夢を見ることが出来るかも知れないからね』
といってくれたのです。
今、先生のお話を聞いて思い出しました。
僕書きます。
寮に帰ったらすぐ書きます」
二度とない人生だから
まず一番身近な者たちに
できるだけのことをしよう
貧しいけれどこころ豊かに接してゆこう
(坂村真民)
親が子を思う気持はいつの世も同じです♪
『禅のこころに学ぶ 日々好日』総合労働研究所
ありがとぉ…
∧_∧
(´∀`)ニつ_∧
( つ /(∩д`。 )