実は脳動脈瘤でした。
その77歳女性は ご主人と2人暮らし、
ご近所には 娘さん夫婦がお住まいです。
健康で多趣味、毎日楽しく過ごされていましたが
去年の夏頃に頭痛を経験され、
加えて、色々な症状が出現したため
近所の掛かり付け内科クリニックを受診されました。
ご本人の表現をお借りしますと・・・
『 時々 頭が重く、痛く成るの。
それと、
ほんの数秒みたいなんだけど
頭が ”ぽ~っとするの”
ぽ~っとした後、
あれ?私いま どうしてたんだろ?
って、パニックに成るの。
そのぽ~っとする回数が 増えて来て・・・
だから 不安で不安で 本当に不安で
怖くて外に出られなく成ってね。』
頭痛、頭重、ぽ~っとする、強い不安感、恐怖心
これらのキーワードだけみると
” パニック障害 ” かな?と思います。
しかし内科クリニックで”パニック障害”の診断を受け
” 安定剤 ”なるものを処方されて2ヶ月経過しましたが
一向に軽快せず
鍼灸治療を試してみようと思われたのだそうです。
パニック障害は 突然の激しい動悸や息苦しさ、
めまい等を伴って急性発作の形で発症する為
強い不安と恐怖に襲われます。
パニック障害の鍼灸治療初期では
後頭部~背部と前頭部付近に反応点を見つける事が出来ます。
( 背部にはお灸が奏功します)
また、その治療経過は回数を重ねる毎に軽快し
1回/週×5~6回で仕事復帰可能→月1回のメンテナンス。
( 個人差は有りますが)
私の鍼灸治療では殆どの症例に
最初から効果を感じて頂けます。
症状の強い方であっても
3~4回目で効果を実感して頂けます。
反対に言うと・・・
3~4回で効果を実感して頂けない場合は
私の鍼灸治療では力不足とお伝えします。
そうそう、この77歳の女性のお話しでしたね。
この方、3~4回で効果を得る事は有りませんでした。
パニック障害とは症状の発現状況も異なります。
では、パニック障害を想定して鍼灸治療を
行っていたのかと言いますと
そうでは有りません
私の鍼灸治療では ”病名は参考程度”にします。
始原東洋医学の流派では
相手の気の流れを知り、
その流れの途絶えを感じ取れる様
施術者自身の身体を鍛錬しているのです。
頭部の疾患、うつ病、パニック障害・・・
ツボ(反応点)は
だいたい似た位置で取る事が多い様です。
77歳女性には、
いちど 脳神経外科病院でMRIを撮って頂きたく
お願いした結果、脳血管の4ヶ所に”脳動脈瘤”が見つかりました。
脳動脈瘤による身体症状にも色々有りますが
あの ”ぽ~っとする” は、
膨れた脳動脈瘤が脳実質を圧迫した事による
てんかん小発作との事で、納得・・・
これを”症候性てんかん” と呼びます。
症候性てんかんとは、その原因となる基礎疾患があり
その為 脳内の特定部位に
電気的な異常や過剰放電が起こる病気で
成人になって診られる症候性てんかんの原因としては
脳血管疾患、脳腫瘍、頭部外傷、アルツハイマー
などの神経性病変があります。
てんかんには
明きらかに”てんかん発作”とわかる大発作と
ほんの一瞬、意識混濁状態が診られる”小発作”
がありますが
心疾患などが原因の ”一過性脳虚血発作”
との区別が必要ですので
専門医の受診をお勧めします。
脳動脈瘤は破裂によりクモ膜下出血に繋がりますが
早期発見ではクリッピングやコイル塞栓手術で軽快します。
ただ残念な事に
80歳近いご高齢ですから 脳の手術に於いては
大きなリスクを伴うのも事実ですので、ご親族を
揃えて医師から丁寧な説明が有ったそうです。
※ ( 余談ですが・・・ 当院にお越し頂く年配のお客様
整形外科等で なかなか消失しない 辛い症状を
訴えると ・・・
医師から ・・・『 では手術しか手は無いですね』
と言われてしまう方が何人もおられました。
正直 これって ” 脅し文句 ” に近いですね。
” 痛いときは 何をしても痛いのだから我慢しろ”
そんな風にも 取れます。
年配者に対し そんなにも軽く”手術しか手は無い”
などと答える医師は論外です。
医師の前に まず、”人間”からやり直して頂きたい。)
77歳女性は
結局、手術はしない事に成りましたが
いつ何処で動脈瘤が破裂し緊急事態と成るかは
予測出来ません。
『 原因が分かって先生の説明を聞いて
そうしたら、覚悟も出来て
かえって気持ちが落ち着いたの。
これまでは、 どうして?どうして?って思ってたから。
”先生の診断書と緊急時にも手術はしません”の
手書きを携帯して歩いていればいいわ』
笑顔で話して下さいました。
脳動脈瘤には可能であれば早期の手術をお勧めしたいです。
が、どうにも成りません。
何も打つ手が無いなら 鍼灸だけでも続けたい
・・・のご希望を頂き 鍼灸治療継続中です。
脳動脈瘤に対する鍼灸治療は私も初めての経験でしたが、
私の鍼灸治療法は小さなものでしたら
子宮筋腫等も小さくする事が可能。
だったら 脳動脈瘤も・・・
もしかしたら いけるかも?
不思議な事に・・・
この3月頃から
あの”ぽ~っとする”の回数が軽減され
頭痛等も有りません。
ご本人は 絵手紙を書いたり
体操教室で軽い運動をしたり
楽しい毎日を送られています。
もう少し 経過が良好になったら
もう一度、MRI 挑戦して頂きましょう!
その時は またご報告いたします。m(__)m

