英語を話せるようになるために、

「とりあえず海外に行こう」

と考える方もけっこう多くいます。 

 

でも、

その英語習得法について 

僕はいつも「待った!」をかけています。 

 

 

確かに、英語を話せない状態でも 

英語しか話せない状況に身を置けば 

いずれ話せるようになるだろうという

可能性は捨てきれません。 

 

しかし、(僕の例で何度も出て来ますが)

タイに今いきなり行くことになって、 

通訳もなしに1年間過ごさないといけない 

としたら、どう思いますか? 

 

 

例えば1年間、タイで 

仕事はせずにただ生活するだけ 

だとしても厳しいですよね。 

 

自分以外は当然ですがタイ語で会話します。 

 

日本から旅立つ前のあなたは 

「1年もいれば話せるようになるだろう」と 

意気揚々としていましたが、 いざ到着してみると 

 

自分の視界に入る世界の全てが、 

自分には聞き取れない言語で埋め尽くされています。 

 

 

とりあえずお店で夕食をとろうとして

タイ語の辞書を片手になんとか注文をします。 

 

 

でも、

こちらの注文を仕方に不備があったのか 

質問をされてしまいました。 

 

しかし、あなたはその言葉を聞き取れません。 

 

急いで辞書やガイドブックを見て 

レストランでの会話例文を探しますが、 

 

質問がこの店特有のものなのか、 

どう探しても見つかりません。 

 

 

そのうち、向こうの店員さんが諦めて 

二言三言何か言って立ち去ってしまいます。 

 

 

一体何と言われたのかはわからないまま 

料理が来るのを待っていると、 

到着したのは想像と違うトッピングのついた 

トムヤムクンでした。 

 

「あ、このトッピングを何にするかという 

質問だったのかもしれない…」 

 

とそこでようやく知りますが、 

「すみません。これは食べられないので 

変えてください」とタイ語で店員さんに言うこともできません。 

 

 

そんな苦い思い出から、 

タイ生活がスタートします。 

 

「話せるようになるには、 

まずは聞き取り」と思って 

 

タイ人の友達を作ろうと思って 

現地の人が集まる場所を探します。 

(道で誰かに聞くことはできず、 

ネットかガイドブックで知ります) 

 

 

ようやく到着したその場所で 

挨拶の言葉だけは予習してきたあなたは 

二人組で話しているタイ人に話しかけます。 

 

 

最初は温かく迎えられ、 

会話に参加することになりましたが、 

二人が話している言葉がとても速く感じ、 

また発音も慣れた間柄の砕けたものなので 

一切聞き取ることはできませんでした。 

 

 

そのうち、 

タイ人たちはあなたに遠慮するように 

少しだけゆっくり話してくれるようになります。 

 

 

しかしあなたは、その特有の話し方や 

知らない単語の数々に理解ができません。 

 

 

あなたも段々と遠慮して会話に参加しなくなり、 

時々思い出したように相槌や 

「あー」と納得したような返事をします。 

 

 

でも実際は、 

彼らの言っていることなどさっぱりわからず、 

その場の全員が遠慮する 

なんとも気まずい状況になってしまいました。 

 

 

その日の帰り、自分の寝床に到着すると 

「今日はとりあえず会話に参加できた。 

明日はさらにコミュニケーションが取れるようになろう」 

と前向きな反省をします。 

 

 

しかし次の日も、そのまた次の日も 

あなたは会話に参加するまでは良いですが、 

それ以上の話の理解が一切できません。 

 

 

毎日毎日、 

元気でフランクに会話に参加していきますが、 

その後相手にも遠慮させ、 

自分も遠慮すると言う日々が続きます。 

 

 

「毎日繰り返したら話せるようになると思ってたけど、 

これじゃ相手に迷惑をかけるだけじゃないか」 

と落ち込むようになります。 

 

 

そしていつのまにか、 

現地の人に話しかけるのが申し訳なくなり、 

また怖くもなって 

話しかけなくなってしまいます。 

 

 

残りの日々はタイ語のニュースを見て 

日本でもできる聞き流しをし、 

人と会話するのは最小限に抑え、 

なんのために行ったのかわからない 

日々を過ごします。

 

 

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 長々とストーリーをお伝えしましたが、 

日本で準備をすることなく海外に行くと 

これと全く変わらない日々が待っています。 

 

 

僕が何を言いたいことは二つあります。 

 

 

一つは、 

「あなたには日本でできる準備が 

まだたくさんあること」 

 

 

もう一つは 

「外国人はあなたの英語学習の 

道具ではない」ということです。 

 

 

ネットや情報伝達技術の行き届いた現代では 

日本でも英語に触れ、

 家の中でも外国人の会話を聞いたり 

外国人と話すことができます。 

 

 

また、あなたの英語能力を鍛えるために 

スカイプなどでレッスンをしてもらうこともできるのです。 

 

 

そういうレッスンの講師は、当然 

あなたの拙い英語をなんとかして 

聞き取ろうとしてくれる人たちです。 

 

 

そんな人たちとの会話も充分にできていないのに、 

いきなり海外に行って実践しようなんて 

逆に遠回りになってしまうでしょう。 

 

 

大学では、友人が留学に行って帰ってくると 

英語がペラペラになっていて羨ましく思います。 

 

 

しかし、 そもそも留学に行けるような人たちは 

そのために必要な勉強を今までずっとやってきて 

ようやく大学から留学の許可を勝ち取った人たちなんです。 

 

 

そんな人たちが 

「全然勉強なんかしてないよ」と言っていたからと 

真に受けていきなり海外に行こうとするのは避けてください。 

 

 

また、 

「向こうに行って外国人に話しかけていれば 

勝手に喋れるようになっているだろう」

というのも、やめてほしいことです。 

 

 

タイの例のように、 

会話に無理やり参加して 

相手にも迷惑をかける行為 

 

 

これは円滑なコミュニケーションを 

行なっているとは思いません。 

 

 

日本でできる勉強があるのに、 

それを面倒くさがったがために 

海外の現地の人に迷惑をかける 

というのは、 あなたが思い描いた 

「英語を喋って外国の人たち交流する」 

理想像とはかけ離れた 

「ただの迷惑な日本人」になってしまいます。 

 

 

正しいステップを踏んで、 

あなたの英会話ライフを充実に 

円滑なコミュニケーションを行えるものにしてください!

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