$【 職人の星 】30代のクリエイターたちへ-飯野さん2_1

無意識の習慣を破れ!!

ステラ・エキシビジョン・パートナーズ株式会社 代表取締役
「展示会のエキスパート」飯野健二さん

http://www.stella-exp.jp/

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無意識の習慣。今まで生きて来た中で知らず知らずに身に付いてしまった、
社会システムの副作用。僕たちはもう大人です、自分の意識は自分で作りましょう!!
・・・という事で第二話、どうぞ☆

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独立されている方も、普通はサラリーマンを経験してますよね?
その中でも昔は、特に大きなしっかりした組織であればあるほど、
社内規定などで行動や言動に制約がかかってしまって、
言ってしまえば、黒を白と思わせてしまうような教育を受けていると思います。

組織としては均一な人材が欲しいから、人間を型にはめていくわけですよ。
社員教育として、その会社が望む型にはめていってしまって、
個性をどんどん潰していった時代があったんですね。
それが今、逆にあだになってますよ。

少なくとも、そういう事を経験して独立されているのが、
今の30過ぎの方々だと思うんですね。
20代くらいの方はそうでもないと思うんですけど・・・。

その一回洗脳されてしまったモノを、どうやって打ち破るのか
課題になってくるんですね。

だから、みんなそれで悩んじゃうんだと思うんです。
正しいと思ってる事をやろうとするんだけど、何かひっかかる・・・。
やっちゃいけない!」ってね。

そこが洗脳されてる部分だと思うんですよ。
人と違う事をしちゃいけないって、学校教育自体がそうだったはずですしね。
本当はもっと伸び伸びとできるはずで、自分でどこかでブレーキをかけているんです。

でも、それをいきなり「解除しなさい」っていうのはできないと思うんですよ。


:フツーは、死ぬような目にあわないと無理ですよね。


ですよね。
そういう事って滅多にないので、みんな同じ所で困っちゃうんだと思います。
となると、自分自身のために新たな刷り込みをしていかなきゃいけないわけです。
誰に刷り込まれるわけでもなく、自分の意志で。
それを習慣にしていく事が現状の打破につながるんだと思いますね。
そうすれば、潜在意識が変わってくる。


とにかく、決めた事を毎日つみ重ねるしかないですね。
僕自身もそうやってますもん。

人間はみんな弱い生き物だから、誰かに一緒にやっていくっていうのもアリですね。
自分にウソをつかないようになるまで、誰かとチェックしあったりして。
例えば二人でやるとしたら、自分にウソをつく事は相手にもウソをつく事になる。
やっぱりウソをつき続けるのは苦しいですもんね(笑)


:なるほど、相手にも自分にも正直になるまで続けるんですね。


良い習慣は、歯磨きと同じくらい自然な感覚になるまで続ける。
歯磨きレベルまで習慣化すれば、人生変わっちゃうと思うよ。
って事は「人生は歯磨きと一緒!」ってとこまで言えちゃうかも(笑)

よかれと思う事を何個、ハミガキと同じレベルまで習慣化できるか!
心筋梗塞直前にダイエットしても遅いかもしんないよね?
だから、良い事はとにかく早めがいいよね。


:飯野さん自身はどうだったんですか?


僕の場合は、よく「自分の事好きかな?」って自問自答してましたよ。

例えば、若いときにもてない自分「かっこ悪い自分」がいるわけじゃない?
顔とか身長とか、なんでこんな風に生んだんだって思う頃あるじゃないですか?
しかも、そんな風に人のせいにするよね?
でも、人のせいにしてる自分が嫌になるじゃない?

そのうち、誰のせいでもないって事に行き着くんだけど、
それでも誰かのせいにしたいのが人間だし、嫌な部分をどこかに代替したいのが人間。
それに気づかないふりをして、ごまかしの材料を探したりね。

僕は、自分の事が好きかどうか自分に訪ねて、好きだと答えられる状態が、
自分がニュートラルでいれる状態なんだと思ってます。


:ニュートラルな状態とは?

$【 職人の星 】30代のクリエイターたちへ-飯野さん2_2

ボクサーってパンチの当たる一瞬しか力を入れてないって聞きましたけど、
それって、肩に力が入ってたらできない。
最大限の力を出すには、常にニュートラルで力まない状態にいる事。
それを個人に置き換えると、自分が好きかどうかって事なんだと思うな


僕は若い頃は自分の事が大っ嫌いで、常に自問自答。
習慣化までは考えてなかったけど、無意識のうちの刷り込みになってたんだと思うんです。
これができない自分がヤダ。これをやってる時は好き。
こういう考えをする自分嫌い。相手に対して、こう接してしまった自分嫌い。
こういう風にうまく接することができた自分好き
、・・・とかね。

常に自分と向き合ってると、ニュートラルの平均レベルが分かってきたり、
保ちやすくなってくるんですね。


:自分の好きな自分を保つ事が、
 自分の気持ちに正直になるコツなんですね。



そうそう、そうやって自分自身を作っていく感じですね。
それが自分の望んでいる未来をたぐり寄せるには必要なんです!

で、お金は誰かを通じてじゃないと払われないもんだから、
そこに相性だとかご縁だとかっていうものを要素として絡めつつ、
いつも自分をそこに介在させていくっていう風にしていますね。


:この「自分を好きな状態を保つ」っていうのは
 簡単に聞こえますが、かなり高度な事です。マジで真理です。

 読まれている方も、ぜひ今すぐ始めて「ハミガキレベル」まで
 習慣化してみてください。
 これができれば、人生で大体の問題は
 解決できるんじゃないかとまで思います。
 
 最終回は「商売のコツ」聞いちゃいます!
 商売が苦手だと思っているクリエイターは必見ですよ!!



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【 職人の星 】30代のクリエイターたちへ-飯野さん1

技術ではなく、人の心を読む器用貧乏に!!


ステラ・エキシビジョン・パートナーズ株式会社 代表取締役
「展示会のエキスパート」飯野健二さん
http://www.stella-exp.jp/

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1965年生まれの、現在44歳。
飯野さんは展示会出展に関する独自のノウハウを武器にお客さんの支持を得る、
ヘアメイクやグラフィックの仕事も経験した元クリエイターです。
第一話は「天職」展示会に出会うまでの飯野さんを追ってみます。
バラバラだった点が、卒業文集につながった!? それでは、どうぞ。

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:最初はヘアメイクアーティストだったという事ですが、
 なぜなろうと思ったんですか?



ヘアメイクアーティストを目指したのは、芸能界が好きだから!(笑)
華やかな感じが好きだったんだよね。
別に芸能人になりたかったわけじゃなくて、制作になりたかった。
その中で、ヘアメイクっていいなって思ったの。

それで、僕はファッション関係の専門学校に入ったんだけど、
専門学校って実地研修があるよね?
それで行ったのが、結構大手のプロダクション。
媒体に関しては、色々な仕事をしている所だったんだけど、
そこで気がづいてしまった・・・

ヘアメイクって一番下じゃ~ん!!って。

普通にやってたら、一番末端で終わる仕事だと思いました。
その中で自分は、今で言うならIKKOさんみたいな人になれるか?
って思ったときに、「絶対ムリだな・・・」って、即答だったね。
そこそこは食べれるとは思ったけど、最初からそこそこは目指したくないもんね。

しかも、僕は人に使われるよりは使いたいと思ってた。
もちろん、今では使わせていただいてるっていう感覚でいるけどね。

だから人に使われない為に、制作そのものを受ける側になろうって思って、
進路相談の時に、ヘアメイクで就職したくないです!って言ったの。
「せめて制作会社に就職させてください!!」って(笑)

・・・で、まずは広告制作会社へ面接に行ったのね。
そこは、いわゆる「先生」って呼ばれる人の所だったから、
ズバリ「いらないよ」って言われちゃったよ。

そこで「ハイそうですか」じゃ、就職先なくなっちゃうじゃない?
だから・・「僕、お金いりません!」って。
昔は結構あったんだよ。就職じゃなくて、弟子入りするんだって自分に言い聞かせて。

ただ、お金いらないって行ったけど、
絶対「払いたい」って言わせようって思ってたよ。
仕事で評価させてやろうって。僕はそういう気持ちが人一倍強かったと思う。
そんな感じで仕事しながらも、自分のポジションをどんどん作っていった。
その時点で、サラリーマンには向いてなかったのかもしれないね。


:そこから展示会事業にいたるきっかけを教えていただけますか?


その会社は広告制作会社だったから、あらゆる広告媒体を扱ってた。
テレビCMから雑誌、ラジオ、新聞、イベント・・・・
・・・そこでまず「イベント」と出会うわけです!! 展示会ですね。

そこの先生と呼ばれた人のもとには、大手の広告代理店さんが通って来てくれる。
先生だからね!! しかも、一カ所色決めて終わり。だけど、すごいお金がもらえるの。
5秒で終わる仕事だから、時間余るじゃない!? だからジム行ってみたり・・・。
なんだか大人の社会を除いちゃったね。

もちろん雑誌の広告の仕事なんかもあるんだけど、
その中で展示会の仕事っていうのにすごく惹かれたの。

何でかって言うと、僕は小学校の卒業文集の将来の夢の欄に、
ビルを建てる」って書いたんだよね。

そのビルを建てるっていう夢と、展示会のブース装飾ってのは
たしかに違うんですけどね。はっきり言ってしまうとね(笑)

ただ、建てるっていうつながりで、無理矢理こじつければ
無くはないかな~って、温めてた。

そんな時に、その広告制作会社がなくなってしまうという事が決まった。
でも、そのときに作っていたネットワークのおかげで就職先には困らなかったね。
で、その先生のちょっと先輩みたいな会社に入ったんだよ。


:どんな会社だったんですか?


パーティコンパニオンやイベントコンパニオンを派遣するっていう会社だった。
そこで営業をやらないかって事で採用してもらった。
その時もイベントコンパニオンだから・・・・・、また展示会場に出入りがあった!!

なんで、自分はビルを建てたいのに人材派遣なんてやってるのかなぁ?
なんて思いつつ。今から思えば、近からず遠からずみたいなすれ違いでしたね。
そこからスッと展示会の世界に行ったんじゃなくて、
温める材料をその時間でもらったような感じだね。

その会社もバブルに乗っかって、社会貢献したいね!って言い出して。
色んな業態を統合した会社になったんです。
そこには建築・設計部隊がいたり、広告代理・プランニングとか、
コンサルティングをする人間がいたり。

そこでマーケティングの勉強も一通りやりました。
企業再生や土地開発みたいな事もやったね。
一日の東京駅の乗降客調査なんかもやったよ!

今持っているモノって、全部そこで少しずつ学んだね。
先生の所ではセンスも学んだしね。

社会人になってからも必要なものは、必然的に勉強させてもらった感じです。


:その間も展示会の仕事を目指していたんですか?


いや、広告には絶えず関わっていたかったし、つねにそこに徘徊してたけど、
色んな商材が出入りする所に身を置いておきたかっただけで、
その時は、この仕事!って限定したくなかったんだよね。
若いから、全部やってる方が刺激的だし楽しいし。

グラフィックの世界も最初はそうだと思うんですよ。
そのうちに、自分の得意分野が見つかって絞っていくんだと思うんですよね。

僕の場合はそれが展示会だったんです。
今までの経験が全部活かせて、小学校のときの夢にも近いし。
これなら食える!!」って確固たる自信ができたわけですね。


皆さんも得意な分野を絞る時は、
自分の経験と実績に基づいた事がいいですよ。

それがまったく違う分野だと、一から勉強もしなくちゃいけないし、
お金がとれるのか、求められているものが提供できるのか分からなすぎるよね。
人生は短いんだから、時間がもったいないよ!

得手不得手でいいんです!
なんでも出来るなんてありえないし、
逆になんでもできるよって、器用貧乏の方が儲からないしね。
だけど、「何でもできなきゃいけない」って勘違いしちゃってる
人が多いのかもしれない。


:組織では使い勝手が良さそうですけどね。


ただ、器用貧乏ってのも事によっては必要だと思うんです。
でも、それは技術や能力の事じゃないんですよね。

人間心理を捉える事に器用貧乏であればいいだけなんですよ。
この人は自分に何を求めているのかっていうのを、
その人の今置かれている立場であるとか、心境であるとか、
内面をきちんと見て、その仕事に対する答えを出してあげる。

与えられた課題をどうしようかって考えてると、
自分だけの引き出しや世界観で全部こなしていかないといけない。
けど、そのその人の世界観でやろうと思ったら、答えは見えてきますよね。
自分の考えだけで突っ走ると確率論になっちゃう。

つまり、ちゃんと話しを聞いてあげて
「クライアントのニーズに答える」って事です。
そこで自分の世界観で行きたいっていう人なら、
商業デザイナー辞めて、アーティストやってればいい。

1回相手の中に入り込んでアウトプットする。
しかも、相手の中からアウトプットされたようにして、
ニカッって笑いながら提供した方が商売になるよ!(笑)

【 職人の星 】30代のクリエイターたちへ-飯野さん2

:(笑)飯野さんらしい!
 しかしやはり、人の話しを聞く事が基本になるようですね。

 という所で、第二話に続く!

次回は、「無意識の習慣を打ち破れ!!」お楽しみに。



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ついに、うるのさんのインタビューも今回で最後、
30代・20代の若いクリエイターに向けて「喝」が入ります。
僕と一緒に、今日から甘い気持ちは捨てましょう!
とにかく僕らは生き延びなくちゃいけない!!

最終話、どうぞ!!
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:30代のクリエイターに向けたメッセージをいただけますか?


うーん。30代とは限らないけど、
最近の若いクリエイターって、戦ってないなぁって思うんだよね。
たとえば、K-1選手みたいな暴漢がやってくるんだけど、
自分は武器も何も持ってない。
助けてくれる人はどこにもいなくて、逃げ足も勝てない。
どうします?


:いやぁ、なんとか立ち向かうしかないですね。


でしょ?
仕事ってそういう事ですよね?
なんとか戦おうとするから、ありえない可能性もあるかもしれないけど、
あきらめちゃったら終わりでしょ?
まだ、結婚してないとか、子供がいないとかの独り身だと、
あきらめやすいんだよね。自分一人の命だから。

これが、子供が生まれてオギャーって泣いてる姿を見たら・・・
この子だけは救わにゃ!!になっちゃううんだよ。
相手がゴジラだろうがガメラだろうが、知ったこっちゃなくて、
なんとかしてこの子だけは!ってなる。
俺が死んじゃったらこの子も死ぬってなったら「俺は死ねない!」ってなるし。
勝ち目があるから戦うって場合じゃないんだよね。
「勝てなくても勝つしかないだろうが!」
っていう発想しか出てこなくなるんだよね。
死ぬって答えは出せない。

例えばこういう地方で、
「コツコツ地元の人だけ相手にして生きて行けりゃいいや」
って思ってやってるとする。当然そういう所にも大手企業は進出してくるよね。
大手資本で市場がどんどん食い荒らされていく。
んで、それをかわす為にもっと僻地にまで逃げるとしよう。

でも、いつか必ずそこにもやってくる。
しかも、こっちは逃げるたびに力を失っていくんだよね。
絶対に逃げられないって所までいくと、もう手遅れで
あとは踏みつぶされるしかないでしょ?
・・・という事はどこかで食らいつくしかないんだよね、
相手がでかかろうが何だろうが。

仕事ってそういうもんなんですよ。どんな相手だろうと勝つつもりで挑むし、
理不尽だって言っても仕事って元々理不尽だし・・・ってね。
そう考えてないとダメだと思うんだよね。

だから「自分の腕やキャリアや能力ではこの仕事はこなせないんじゃないか」とか、
「そこまでは求められてないしぃ~」とか、色々言い訳してないで、
「言っちゃえよ、やっちゃえよ」って言うしか手がない。

戦わない理由って無限に用意できるからね。

僕は商売はケンカだと思う。自分が仕事を一本とったら誰か一人が
仕事を失ってるのは間違いないからね。負けたら食えないとしたら、
勝つしかないじゃん。
最近のクリエイターは、勝ちに行こうとする意識が弱い気がするね。


:失敗を恐れているって感じですか?


それもあるよね。
特に家庭を持ってない、追いつめられてない人には
「失敗したって、そんなに痛くないじゃん!」
「痛いの君だけですむじゃん!」って言ってあげたいよね。

で、失敗って年取れば取るほど「痛い」んだよねぇ(笑)。
「じゃあ今の内にやっとけよ!」って僕は思う。

今なら、ガムシャラな若さでぶつかっていっても、体力でなんとかなるし、
友達に「ワルイ!今月だけ食わせてよ!」って転がり込んでも、まだ許されるじゃん。
これが40代、50代になるとなおさらキツクなるぜ?
「今の内にいっぱい失敗しといた方がいいよ」って思うね。
30代なんか恐れるような年じゃないだろって思いますよ。


:当事者はなかなか気づけないんですよ。


うちの子供も忘れ物したりする事あるんだよね。
そうすると、女房が「あれ持ったの?これ持ったの?宿題やったの?」って聞いちゃう。
そんときゃ「言うなよ~、今のうちに痛い目に遭わさせてやってよ」って思う。
親がフォローできるうちに痛い目に遭って、経験をつませる失敗を奪うなってこと。
そのうちに失敗をかわす能力を身につけてくれない事にゃあ、困るじゃないですか!
成功体験なんて生きてればフツーに得られるであろう体験をしていけばいいんであって、
失敗体験を奪っちゃうのが、一番マズイと僕は思ってるんですよね。

「若いうちは失敗を恐れるなって言っても、怖いに決まってんじゃん!」
とは思うだろうだけど、逆に「今失敗しておかないと後で困るぞ」って思うね。


失敗ってせずにはすまないんだと思うんですよ。誰しもどこかではする。
いざした時に、それが本当に痛いっていうのようりは、
「スゲエ痛かったけど、今回はそれで済む」っていう方が良くない?
30代までは、失敗は恐れてもいいけど、逃げ回るのはやめようよって思うよ。
僕の場合は逃げたかったんだけど、
向こうから当たってきちゃったって感じはあるけどね(笑)。


:でも、みんな結構もがいてるんですよ。


うん、もがくよね。
デザイナーとかクリエイティブを目指す人間てのは、
自分のやりたかった道とか、やりたかった姿ってのがあって、
それがナマジあるもんだからソコからずれていく自分っていうのもある。
仕事があまり入ってこないデザイナーさんの場合だと、
バイトしてる方がまだ収入があるっていう状態の人が
ゴロゴロいるんじゃないかなって思うよ。深夜枠は高いしね☆


:逃げちゃおうかなって思うときもいっぱいありますよね。


あるある、いっぱいある(笑)。
だけど、結局は帰ってきちゃうっていう人たちもいっぱいいる。
この間もそういう人がいたんだけど、でも収入がない。
僕は就職を進めましたけどね・・・。

そういう人に、僕はよく「会社を職だと思うなよ」って言う。
だってデザイナーっていうのは職業ですよね。マンガ家も。
会社に入る事を就職っていうけど、あれ正しくは「就社」ですよ。
広告代理店A社からB社に移ったとしても、職業は変わってないんだから
転職じゃなくて「転社」じゃないですか。
じゃあ、ガソリンスタンドで働いてるマンガ家で何がおかしい? 矛盾してないでしょ。
人生のある時期にどこにいようが、どうだっていい事なんじゃないんですかね?
あなたがデザイナーであり続ける限りデザイナーでしょうが。
昼間は皿洗いしてて、夜はライブハウスで歌ってる人が
「俺はミュージシャンなんだ!」って言っても何にもおかしくないですよ。
同じ事です。

火事になったらまず逃げろよって僕は思いますし、
食えないならまず食えるようにしなければいけない。


とにかく「社」と「業」を一緒に考えないでほしいよ。
君が思っていれば君はマンガ家だ!!
就職したからあきらめるって事はない。
そこに務めて営業やっているデザイナーでいいじゃないか。
夜マンガを描いたり、提案にデザインをまぜてみたり、手はいくらでもあるぞ。
狭く考えて行き詰まる事はないよ。まだギリギリまで行ってないでしょ。

「全部やったか?」と思うよ。
どこかの社長さんみたいに、ホームレスから立ち上がった人だっているわけでしょ?
だから誰でも必ず立ち上がれる。


:ドン底から立ち上がるっていうパターンですね!!


人からみれば僕もそう見えるらしい、だけど過ぎてみれば
「あの時のあれはドン底でもなんでもなかった」って事に気がつくんだよね。
その時自分がいっぱいいっぱいになっているから
ドン底になっているように見えてたんだよ。

日本で歩いてて地雷を踏む事はないんだもん。
ドン底っていうのはあれを言うんだと思うよ、たぶん。

人間って一回底を味わっちゃえば、次からは底がきつくなくなるって言うね。
仕事でも絶対ムリっていう事をなんとかやってみて、
次に同じものが来たときにはその時よりはだいぶ楽にこなせる。
それを繰り返してるうちに、そこより深い地獄が来て・・・、
さらに繰り返してもっと深く潜る事ができるようになる。
でも、苦しい事には違いなから、より浅い失敗ですむように
コントロールを覚えていったりするんじゃないですか。

今はネットもあるから、苦しいっていう事を僕みたいな人に相談してきたりとか、
なんだってできるじゃないですか。
その時は、僕ならこうするよっていう位の意見は言えます。
抱え込まないでもいいんですよ。匿名はイヤだけどね(笑)。


:特に広告クリエイターに向けて何かありますか?


「デザイナーを食わすために雇う企業はない!」ってこと。
自分がやりたい事を主張するより、自分が相手に何ができるかを主張するべきだよね。
デザイン物は買わない、結果が欲しいだけなんだから。
特に不景気になるとそうですよ。広告業なんて最初に冷え込むんだから。

僕らがこの世界に入った時ってバブルの終わり頃で、
逆に言えば一番バブルが盛り上がっている時だった。
その時代はイメージ広告も山でさ、出せば売れるっていう時代だった。
ワンコピー・ワンビジュアルとか、ちょっと遊び心があるやつね。
今は絶対通らないよ。

それを見て育ったとしても、そういう広告を打ってるのは大企業だよね。
大企業っていうのは数を打つ。
多額の予算であらゆる角度から打つ広告の一部として、
そういうやり方も組み込んで行くっていうだけなんだよね。
でも予算の少ない中小企業じゃ絶対に無理。
それって、一日でも早く結果に結びつかせようって事なんだよね。
10年後のために今は頑張ろうってならない。


マンガ広告ってすごく遊び心のある広告じゃないですか。
でも、それが遊び心だけじゃなく、結果につなげるための
広告なんだっていうのをすごく意識しているんだよね。

お客さんも「ちょっと毛色の違った広告打ちたい」っていうだけじゃ買わない。
WEBサイトも「アクセス数なんかどうでもいい」ってお客さんには言ってるよ。
「冷やかし百人よりも売れる十人が来た方がまし」
そういう目線でやってるから、紙よりもよほどシビアです。

僕のサイトもそうで、僕のやり方が合わないっていう人はこないようになってる。
でも、そこで合うっていう人はバッチリ合う。
そういう人を100人集めようよっていう話。
だから、こっちもお客さんを選んでるよね。


:僕は、ばっちりスゲーって思いました。


全然思わない人もいるんだよねー。
でも、とにかく自分のファンが読んでくれればいい。

知ってる?
全盛期のジャンプは12歳の男の子だけをターゲットにしていたんだよ。
11歳もダメ、13歳もダメって、ものすごい狭いターゲッティングしかしてない。
そうやって、はじめて大学生やサラリーマンまで読むものになるんだよね。

そういうのも見て来てるから、僕は僕の事を分かってくれる人だけのために
サイトを作ってるし、そうじゃない人の方を見なくてもいい。
うちのお客さんでWEB経由じゃない人って一件もいないよ。
こっちから売り込んでいった事もない。
必ず「サイトを読んで問い合わせをしてきた人」としかやってないです。
そんな中で海外の仕事も来たり、取材も来たりする。
僕はこのアパートでコツコツ仕事してるだけ。


:早くそうなりたいです。


なる時はなるんだよ。でも、それはいつくるか分からない。
僕だってここで8年。この世界に入って25年。
25年やって、今こうやって波が来てるけど、
何年目で波が来るか分かってるわけじゃないもんね。
人に寄っては30年目かもしれないし、40年目かもしれない。

でも「その時まで生き延びなきゃ、その波には乗れないんだ」ってのがあって、
しかもそのときに乗れるだけの力も持ってないと、
波が来てるのに乗れないって事になるかもしれない。

波は誰にだってくるにきまってんだけど、
来たときに乗れる状態に持って行くって事が最優先ですよね。

ちなみに、売れている人はかっこいいものを作ろうと思ってないよ。
商品が売れるには「今回はかっこ良くしなくちゃいけない」という考え。
デザイナーはアーティストじゃない。
じゃあ、何かっていうとマーケッターになるしかない。
腕やアートでは戦えない時代になっています。
デザインはできて当たり前、売れるのは知恵と工夫、アイデアの部分だけですよ。
そこを分かってからが、本当のスタートラインですね。


:そこを学校で教えてほしかったですね


でしょ。技術って社会に出てからでも間に合うんだよね。
自分も大学で講義してるけど、教えてるのはハートの部分だけだよ。
ハートがしっかりしてれば、なんとかなる!


:最後に今後の展開について教えていただけますか?


いずれ、店がやりたいですね。


:店!? それはどんなお店なんですか?


「コレチョーダイ!」ってデザインを買える店。
正確に言うとそうもいかないんだけど、
住宅展示場とか保険は、常設の所かありますよね。
お店として、・・・それです。

広告業界に絶対にかけているのはソレ。
住宅だって、施主の色々な要望に応じて建てるのであって、
最初から出来ているものを渡すわけじゃない。
それと同じで、過去の広告がいくらだったからって今回も同じではない。
あなたの要望に応じて、今回はこう作りましょう!
っていう相談をして作って行く。
それをどうガラスばりかするかなんですよ。
とにかく見えにくいでしょ?

お店っていうのは、広告業が今まで一度も目を向けてない。
それをどうやっていくかをずっと考えてて、
15年近く前に筑波で一度やって失敗こいてんだけどね(笑)。

あのときは経費とのバランスを僕が考えきれてなかったからね。
筑波の田舎で、15坪くらいのスペースだったけど、一ヶ月で1000人来てるんですよ。
そのときは入場料で考えてたんだけど、そうじゃなくて、
相談を受けて実際に広告につなぐっていうアクションに持って行ければ、
成功してたんだと思うんだよね。

広告はどこぞのオフィスでクローズで作られるものじゃなくて、
気軽にフラっと来て相談できるっていうものになる。
保険みたいに「32歳キタデザインさんの場合」とか、例だけでも展示したいね。

ウチがマンガのオーダーが取りやすいのはガラスばりだからだと思いますよ。
実際には見積もりをたてるとして、大方こんなもんという金額が出せればOKだと思う。
そこがデザイナーのたまり場みたいになっていて、
「今回これやる人~!」ってなればいいなぁ。

いっちゃえばアイデアショップ。どんな場所でもいいんです。
これは絶対、ネットの世界じゃなくて常設で必要です。
「あそこに行きさえすれば、問題を解決してくれそう」っていう場所。
広告業やそれに関連する事の駆け込み寺になって欲しいと思いますね。


:第二回 完

【 職人の星 】30代のクリエイターたちへ-URUNO_4_2.jpg

 うるのさんの会社では積極的に主婦の方に仕事を振っている。
 学生のインターン制度をもうけていたり、
 社会貢献度の高い仕事専用の料金体制もある。
 サイトを見たときに、その広い視野での貢献度にもビックリした。

 事業自体は、すごく狭い所に絞っているように感じるが、
 そこが核となって、大きく広がっている。
 今からでも、この瞬間からでも自分にはできる事があるかもしれない。
 「つきつめると広がる」という事を見せてくれた事に感謝しています。

 僕が一番響いた言葉は「生きのびろ!」という一言。
 生きてチャレンジし続ければ、少なくとも気持ちよく死ねるんじゃないか?
 「立ち向かい続ける大人」うるのさんの生き様が与えてくれた影響は
 今後の人生の大きな指針となったと思います。

 このインタビューが少しでも皆さんのお役にも立てていれば幸いです。
 
 


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うるのさんよりのお知らせ

クリエイターや中小企業の皆様、
将来の不安、商売の不安、本気の方のみ相談にのります!
というお言葉をいただいております☆
下記メールアドレスにてご連絡ください。
※すごく真剣に応えてくれますので、ふざけた内容の相談はキタデザインが許しません。

うるのクリエイティブ事務所
代表 うるの拓也 宛
E-mail:uruno@urutaku.com

サイト:http://www.urutaku.com/
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