静かな闘志が時代を動かす ー北出私記ー | 北出茂 大阪・枚方の社労士の働き方ブログ 【三方良し】ブログ

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法律家20年、開業10年のコンサル。働き方、資格、法律などについて語ります。(補助 えみ+あり+まい)

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静かな闘志が時代を動かす

――藤井聡太と大谷翔平に学ぶ生き方

 

2016年という年を振り返ると、時代の空気を変えるような若い力の登場を思い出す。努力という言葉が軽く使われる時代に、本当の努力とは何かを示した人たちがいた。

 

将棋界では、若き天才棋士 藤井聡太 が第38期竜王戦で挑戦者の 佐々木勇気 八段を相手に四連勝し、防衛を果たした。これで竜王五連覇となり、史上三人目の永世竜王資格を獲得した。

 

藤井はすでに永世棋聖、永世王位の資格も得ており、最年少での永世三冠という前例のない境地に到達した。だが彼の強さは、記録の数字だけでは語れない。

対局室に入るときの静かな足取り。長考のあとの一手。盤面に向かう姿には、勝負師というより職人の気配がある。

華やかさとは無縁の世界で、ただ一手を積み重ねていく。
その姿は、地道に仕事を続ける多くの労働者の姿にも重なる。

 

社労士として相談の現場にいると、「自分には才能がない」と言う人に何度も出会う。しかし藤井聡太の将棋を見ていると、才能とは特別なものではなく、毎日積み上げた時間の総量なのではないかと思えてくる。

 

一方、海の向こうでは 大谷翔平 が歴史的な活躍を見せていた。所属する ロサンゼルス・ドジャース での活躍が評価され、ナショナル・リーグMVPを満票で受賞した(2025年11月)。三年連続、通算四度目という前例のない受賞だった。

 

大谷の凄さは数字だけではない。打って、走って、投げるという常識外れの挑戦を続けながらも、決して驕らない姿にある。

試合後のインタビューで彼は淡々と語る。
 

「まだ成長できると思うので」

 

その言葉には、不思議な説得力がある。

 

世の中には、自分の限界を他人に決められてしまった人が大勢いる。年齢、学歴、職歴、病歴――さまざまな理由で自信を失っている人に私は出会ってきた。

 

しかし藤井聡太も大谷翔平も、共通しているのは「昨日の自分を超える」という姿勢である。

将棋盤の前でも、グラウンドの上でも、戦っている相手は結局のところ自分自身なのだろう。

 

人生は短距離走ではなく長い持久戦だ。
勝負の決着は、すぐにはつかない。

毎日を少しずつ積み上げていく人だけが、ある日突然大きく伸びる。

 

藤井聡太の一手も、大谷翔平の一振りも、その瞬間だけを見れば華やかに見える。しかしそこに至るまでには、誰にも見えない膨大な時間がある。

 

相談者の中には、「もう遅いでしょうか」と聞く人がいる。

私はいつも同じ答えをする。

 

遅いかどうかは、やってみてから決まる。

 

藤井も大谷も、生まれた瞬間から英雄だったわけではない。
ただ、あきらめなかっただけだ。

地味でもいい。
遠回りでもいい。

積み重ねた時間は、必ず人を裏切らない。

そう信じて前に進む人に、人生は静かに道を開くのだと思う。

 

                                        特定社会保険労務士・作家 北出茂


参照情報

  • 日本将棋連盟資料
    藤井聡太 永世竜王資格獲得・永世称号関連記録

  • 将棋連盟対局記録
    佐々木勇気 八段との竜王戦対戦結果

  • MLB公式記録
    大谷翔平 MVP受賞記録

  • チーム公式記録
    ロサンゼルス・ドジャース 在籍成績・表彰歴