この本の作者である「北出 茂」さんは社会保険労務士であると同時に
NPO法人で労働者の労働相談などにのる活動家で自分はこの方の「過労死のない社会を」と云う書籍を購入して読んでいたのでこちらも気になって購入しました。
内容の方は実際の労働問題を架空の人物たちに置き換えて物語を作った云わば「労働問題系小説」と云った感じです。
ですが、自分は第一章の派遣の食堂使用問題と同じ事に遭遇したことがあるのでここだけで読むのが苦しくなってしまいました。
「派遣元から派遣されてきているとはいえ同じ職場で頑張っているのに制限、差別を受ける」これは派遣労働者の精神を確実に疲弊させます。
だって同じ労働者として扱われていないのですから。
派遣の問題だけではなく、「罰金問題、外国人労働者の問題、雇止め」等々、日本に巣くう労働問題を取り扱っていてくれていますので、「働く」事で苦しい目に遭った方は頷ける内容だと思います。
自分を守るためにも、日本の閉塞感の漂う労働環境を変える為にも「これはおかしい」と言える下地を作るのに最適な書籍だと思いました。
読むのは大変でしたが自分は読んで良かったと思いました。
<下記より引用>