第9回紛争解決手続代理業務試験(第2問 倫理問題)の解答例
9-2 <設問1>
【解答例その1】 (合格点を狙う「守り」の立場からの解答例)
甲は双方からの依頼を受けることができない。本件で依頼されているのは和解契約書の作成である。前提として、Bの退職に関する問題はA社が退職金60万円を支払うことで合意しているのであるが、これは紛争解決手続代理業務の中で行われたわけではない。よって、社労士法2条が定める業務には該当せず、非弁行為として弁護士法72条に違反するから。(161字)
【解答例その2】 (高得点を狙う「攻め」の立場からの解答例)
甲は双方からの依頼を受けることはできない。本件では、Bの退職に関する問題はA社が退職金60万円を支払うことで合意しており、これにつき和解契約書の作成を依頼されている。しかし、紛争解決手続の開始から終了に至るまでに交渉が行われたわけでも、紛争解決手続により成立した和解の合意内容を和解契約書にするわけでもない。よって、社労士法2条3項の業務に該当せず、非弁行為として弁護士法72条に違反する行為となるから。(200字)
【北出からのコメント】
本問は、設問の事例を検討した結果、依頼を受けることができないとする結論を導くことが法律上明らかであると考えられたため、合格点を狙う「守り」の立場からの解答例(参考答案)と高得点点を狙う「攻め」の立場からの解答例(参考答案)とをそれぞれ掲載することにした。