第6回紛争解決手続き代理業務試験(第2問 倫理問題)の解答例
第6回第2問 <設問1>
【解答例その1】 (依頼を受けることができないとする立場からの解答例)
甲はAの依頼を受けることができない。Aからの依頼案件自体は紛争解決手続代理業務として、法律上は特定社会保険労務士が受任できる事件にあたる。また、甲とB社との間には直接の利害関係はない。しかし、甲の弟がB社の常務取締役についていることから、忠実義務に反するおそれや、Aの権利利益の実現を十分に図ることができない事態が予想される。よって、倫理上、甲はAの依頼を受けるべきではないから。(190字)
【解答例その2】 (Aの同意がなければ依頼を受けられないとする立場からの解答例)
甲はAの同意がなければ依頼は受けられない。甲とB社の間には直接の契約や利害関係はなく、社会保険労務士法上業務を行い得ない事件には該当しない。しかし、B社の常務取締役が甲の実弟という関係にある。とすれば、誠実義務に反するおそれや、職務の公正が妨げられ品位も害するおそれがある。そこで、依頼者保護の見地より、Aがその旨を理解し同意した場合に限り、Aの依頼をうけることができるものと考えるべきである。(197字)