80年代の映画界は輝いていた。
おかげで映画バカが大量発生。
そんな系譜を継ぐ1人が作ったバカ映画である。
©Benjamin Combes
ニンジャもハリウッドも全部盛り
あらすじは、ニンジャバトルだ。
1968年のベトナム戦争。
米兵が見えない敵に襲われる。
姿を現した敵は、ニンジャであった。
時を経て、帰還した兵士の娘がさらわれた。
過去の因縁が今に災いするアクション映画である。
ベトナムとニンジャ。
ミスマッチどころの騒ぎではない。
フランス映画だが英語吹替されているのも、重要。
どこかで観たシーンが次から次へと続くので、忙しい。
プレデターでコマンドーで…あ、すみません、ほぼ言ってしまった。
そう、あの頃の映画が詰まっている。
オマージュ?
いいえ、そのものです。
回想が多すぎて、今がいつでどこなのか、見失いがち。
そういう意味でウカウカしていられないという、謎の緊張感がある。
キャストとスタッフ
©Benjamin Combes
主演のコマンドー男エリック・カルレシはムキムキ。どんどん筋肉が増えていく気がする。
©Benjamin Combes
ニンジャマスターが、忍術の初心者丸出しで微笑ましい。ベトナム人とは…?と混乱させる見た目の印象。(↑参照)
娘役が『サイコ・ゴアマン』の妹を思わせる。
©Benjamin Combes
スタッフロールによると、脚本・キャスティング・美術・衣装・小道具・編集・VFX・撮影監督をベンジャミン・コンブ(コンベス)監督が一人で担当している。熱い。庵野秀明監督に近いかもしれない。
製作費はクラウドファンディングで募集し、目標額の200%を達成したという。この世は映画バカで溢れているという証左だ。
真面目にバカをやりきる映画愛
私事ながら本作は映画バカ数人でネット飲み+同時視聴したのですけれど、これがちょうど良い1時間モノであった。
これ以上、長くてはいけない。
こういう映画を勧めてくる仲間は大切だ。
やっていることは、アホである。
フランス人はバカだねー、と親近感でいっぱいになる。
刀の扱いも雑。
刀鍛冶が発狂するレベル。
本番で切れ味ゼロになりますよ?と教えてあげたい。
セクシーもスプラッターもドシドシ注入。
音楽も80年代を思わせ、小道具は手作り。
壁のポスターはベンジャミン監督の私物と思われるが、マニアにはたまらない模様だ。
クラウドファンディングで資金を集めたとはいえ、予算は少ないので、創意工夫で乗り切る。
全編を通して、卒業制作のよう。
映画愛だけが伝わってくる。
こんな映画を作った監督の顔が見てみたい。
©Benjamin Combes
なるほど、写真写りが良いので許した。
どこに何の作品がオマージュされているか、探してみるのも一興だ。
なんと昨年末には続編も完成したらしい。
ちなみに同タイトルのゲームがあったと、鑑賞後に知った。
ゲーム愛もあるとは、なかなかやりますね…
2018年製作/68分/フランス
原題:Commando Ninja
監督・脚本:ベンジャミン・コンブ(コンベス)/出演:エリック・カルレシ、フィリップ・アリエ、ステファン・アセンシオ、オリヴィエ・ドブレメル、テマン・ファグール、セシル・ファーグ、アナエル・リンス、シャーロット・ポンサン
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