うへええ…
ぎもぢわるい(涙目)
なんちゅう映画を見せてくれるのか。
公開当時は『ビデオドローム』だったのに、今では『ヴィデオドローム』になっているのはナゼなのか。(それは日本の事情)
やばいビデオに憑りつかれた男がヤバい
あらすじは、ビデオの悪夢だ。
暴力とポルノを売りにするケーブルTV局の社長マックスは、刺激の強いアイデアを求めていた。
ある日、拷問や殺人を扱った番組『ヴィデオドローム』の存在を知る。
その映像がヤバい。
絶対に見ちゃダメなやつ。
もちろん、前のめりで観るマックス。
案の定、虜になる。
そして、どえらい目に遭う。
自業自得だ。
観客の我々も道連れに惨状を目にすることになる。
やめてほしい。
マックスにも同情の余地はあった。
惚れた美女が究極のマゾ。
そこまでは、まだ微笑ましいのだけれど(語弊あります)
SMエロスを入り口にして、おぞましさがドシドシ流れ出す。
やがて、現実なのか妄想なのか混沌としていき。
グロ特殊メイクがモリモリに登場。
嬉々として作っている気配もあって、もう、お手上げだ。
キャスト&スタッフ
マックス役のジェームズ・ウッズは細い。その薄い腹に特殊メイクを施されまくり、1人で悶絶する時間も長い。気の毒。のちの『ロボコップ』でも、まあまあ色々とやられていたことを思い出す。と思ったら、それはピーター・ウェラーであった!(溺れるポテトさんありがとうございます!).
美女役のデボラ・ハリーが、お色気の塊。…って、この方、バンド「ブロンディ」のボーカルかー! 唇に保険をかけていた人。…だから唇のアップがあったのかー!(大声すみません)
教授の娘役ソーニャ・スミッツもまた、美しい。
鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督なので、ありがたくいただくしかない。我流を貫いてくるスタイル。イカれまくっておる。同じ年に傑作『デッド・ゾーン』も撮っている一方で、こちらは趣味が炸裂している。独特の極み。
ハワード・ショアの音楽が、おどろおどろしくて素晴らしい。
グロ気持ち悪いが襲ってくる
まるで、麻薬患者の脳内を見せられているような時間である。
公開当時、一気に世界に広がったビデオ・コンテンツへの警鐘も見え隠れする。
映像を受け取る側が耽溺してしまうと、存在も侵食される。
そんな恐怖を内包しているような。
現代のネット社会にも通じる警告だ。
確かにあの頃、ヤバめのビデオは出回っていた模様。
スナッフフィルム(本物の殺人を撮影したビデオ)は、今もネット界に現れては消えている。
とは思うものの、だ。
とにかく、グロい。ひーやめてーである。
特殊メイクの巨匠リック・ベイカーが凄腕すぎて、猛烈なゲロゲロ度。
1983年製なので、当然、手作り。
創意工夫の結果、このキモさ。
邦画ならば特撮枠かもしれない。
ヌッチャヌチャで、うげーである。
もう、罰ゲーム。
アンディ・ウォーホールが絶賛したとのことで、お、おお…と、なる。
日本のエロモノが登場するのは、やはりアダルト系の先駆者だからか。
ファッションやパーティやビデオ機材にも時代を感じて、少し楽しい。
が、スキあらばグロ。
気が抜けない。
ただ、凡人には作れない世界である。
どういうわけだか、未見なのに当方はラストカットを知っていた。
だいぶ有名なシーンだろう。
確かに、強い。
人の心をグチャグチャにするキテレツ映画。
グローネン…あ、違った、クローネンバーグ監督は取扱注意人物だと再実感。
『スキャナーズ』も観ます。(←)
1983年製作/87分/カナダ
原題:Videodrome
監督・脚本:デビッド・クローネンバーグ/製作:クロード・エロー/製作総指揮:ピエール・デビッド、ビクター・ソルニッキ/撮影:マーク・アーウィン/特殊メイク:リック・ベイカー/音楽:ハワード・ショア/出演:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、ピーター・ドゥボルスキー、レスリー・カールソン、ジャック・クレリー、リン・ゴーマン
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