ラブ×ドック

 

中年女の恋物語

平日昼間に、中年女のラブストーリー映画を劇場に観に行く中年女(当方)。ヤバい。

しかも、今作、当地秋田ではあっという間に上映終了。

終了日に駆け込んだところ、客は4人。

秋田にしては、意外に、いる。

 

なかなか、出だしは厳しい。

コメディだが、バラエティ仕立てである。

笑いの尺度は人それぞれだけれども、当方、最初は大いに戸惑った。

これは…映画…なの?と思うことも、度々。

ギャグも滑っているように感じて、ツライ。

 

主人公は美女パティシエである。

40歳間近になって、恋に翻弄されるのである。

この美女が、まるで共感が生まれないキャラクターである。

美人を鼻にかけ、利用しているオンナである。

ああ、どうしよう。

不思議なことに、展開が気になって眠くもならず。

 

ところが、終盤、色んな事柄が結び付き始める。

ああ、こういうことだったのか!と。

そうか、共感できなくていいんだ、と。

思ったよりもこれは、面白い…のか…も…?

 

 

大正義・吉田羊

美女役の吉田羊が、そのまんま。

おそらく役作りよりも、そのままで演じてくれと言われたのではないか。

ぴったんこカンカンに登場する吉田羊、そのものである。だから、可愛い。

 

恋のお相手、吉田鋼太郎吉田鋼太郎にしては、吉田鋼太郎度が薄め。

吉田羊を立てようという気持ちからだろうか。と、邪推。

 

恋のお相手、玉木宏はずっと半裸だったイメージだ。もちろん、上下ともに着衣なのに、だ。

 

恋のお相手、野村周平は爽やかながら、わりと目が死んでいる。どうして。

 

美女の友人に大久保佳代子なのだけれど、とっても良い役!

 

広末涼子成田凌のコンビは、夢に出てきそう。

 

パティシエ店員の篠原篤が、いい!

 

音尾琢真が出番数に反して攻めてくるので、『水曜どうでしょう』ファンとしては大喜び。

 

というように、キャストは有名どころばかり。

CHEMISTRYケミストリー川畑要の歌唱もある。

 

こんなに人を集められるのは、有名放送作家の鈴木おさむの初監督作品だから。

かくて、鈴木おさむの交遊録を見せられている感が、強め。

バラエティ番組のようなシーンが多いのも、そのせいだろう。

 

 

バラエティ要素に乗れたら楽しい

なので、バラエティ色に馴染めるかどうかで印象は大いに変わるタイプ。

余分な要素も多い気がしたり。

このカットはいったい…?と戸惑ったり。

 

コメディ要素の8割で困惑していたのに、なんと、残り2割で俄然、面白くなった。

前フリを溜めて溜めて、終盤に使いまくる。

これは良い盛り上がり。

 

思うに、あと20分削ったら面白みが増したかもしれない。

編集に工夫があれば、もっと・・・って、何様ですか。

インスタ映えする映像も多いのに、謎の映像も多い。

初監督である、覚束なさはやむを得ない。

誰だって、最初はヨチヨチ歩き。

鈴木おさむ監督の脚本は、着眼点がさすがに愉快なのだから。って、何様なのか。

 

邦画で、中年女の恋物語は描かれにくい。

けれど世の中、人口の大半は中年以降の女性である。

そんな我々の更年期を救う、ババア向け恋愛映画は大歓迎だ。

 

なお、吉田羊の爆発力には惹きつけられた。

渾身のギャグも可愛らしさあってこそ。

なるほど、これは吉田羊のアイドル映画である。

 

 

 

映画 スクリーン(TOHOフリーパスポート)

 

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『ラブ×ドック』
2018年・日本
監督・脚本:鈴木おさむ
音楽・主題歌:加藤ミリヤ
出演キャスト:吉田羊、野村周平、大久保佳代子、玉木宏、吉田鋼太郎、篠原篤、唐田えりか、川畑要、山田純大、音尾琢真、大鶴義丹、成田凌、広末涼子

 

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