面白い。
声を出して笑ってしまった。
まさに、高速、ぃや、光速ババアである。
ドーン!と来てワー!となってチュドーン!と去る。
こんなの、笑うに決まっているじゃないですか。
他人から呪いをかけられてしまったヒロイン。
その日から、生活が大騒ぎ。
ドアが開いたり閉まったり、そんな遠慮がちなポルターガイストとはワケが違う。
ドカーンッ!である。
バリバリバリーッ!である。
ウギャギャギャギャーッ!である。
ワty…って、もういいですか?
グロ目の描写も、もう、可笑しい。
怖いというよりも、うるさい。
オカルト現象が起こる。
すると突然、音が猛烈に大きくなる。あ、テレビの、です。
なので、自宅鑑賞の際には怨霊に、違う、音量にご注意ください。(ババアギャグ
ちなみに、この映画の正式なジャンルはホラーだ。たぶん…
こんなに可笑しいのは、サム・ライミ監督だから!
『スパイダーマン』シリーズの監督抜擢以降、少し忘れていたけれどもコレだ!
これこそがサム・ライミの流儀。
早め早めに、ホラーと笑いを同時に繰り出してくれるサービスマン。
サム・ライミ兄とアイバン・ライミ弟の共同脚本だが、兄弟が頭を突き合わせてコレを書いたかと思うと、ジ~ンとなる。
ヒロインのアリソン・ローマンは英語版『風の谷のナウシカ』でナウシカを担当した。と、いま知って驚愕。
覚悟がありつつも、色んな液体を浴びて本気で嫌そうな顔をするので、効果満点。
占い師役ディリープ・ラオが青木崇高に似ている。
アジア系の銀行員役レジー・リーが高橋努に似ている。
婆さん役ローナ・レイバーが凄まじい!
この人の頑張りの貢献度といったら。
色んな液体を口に含まされ、監督からの無理めの要求もこなす。死ぬ勢い。
今作が優れているのは、笑いだけでは終わらない!ということだ。
と、大声で言っておりますが、ホラー映画に対して言う言葉か、と自問です。
ちゃんとしているのである。
暴走だけではない。
女性の社会問題もあり。
セットも衣装も80年代ホラーの佇まいであり、萌える。
ヒロインの決め顔もカッコよろしい。
多くのホラーファンはサム・ライミ監督の傑作にしてケッサク、『死霊のはらわた』を思い出すに違いない。
そう、これはホラーエンターテイメント。
ただ、不満なのは邦題である。
『スペル』は「文字を綴る」方の意味ではなく、「呪文」「魔力」の意味の方。
そこに即座に気づく日本人は少ない。(断言
公開時のポスターも↓中身が見えないタイプであり、
コピーは「劇場内笑い声厳禁!」が正しい。
よって、ジャンルはホラーコメディとして、いいですか?
WOWOWオンデマンド
DRAG ME TO HELL
2009年・アメリカ
監督:サム・ライミ
脚本:サム・ライミ、アイバン・ライミ
出演キャスト:アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング、ローナ・レイバー、ディリープ・ラオ、デビッド・ペイマー、アドリアナ・バロッザ、レジー・リー
サム・ライミ監督⇒オズ はじまりの戦い
※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。