ゼロ・グラビティ

『ゼロ・グラビティ』 GRAVITY 2013年・アメリカ 


死にたい、と口にする人に、これまで当方はどうしたらいいのか分からなかった。
けれど、答えを見つけた。
『ゼロ・グラビティ』を観ろ。
そう言おうと決めた、これからは。

圧倒的な宇宙空間に浮かんでいる。
息も絶え絶え。
画面の向こうと一緒に、観ているこちらも。

3D技術に振り回されていた映画界だった。
今作はその新技術を吸収して、自分の肌のように繊細に大胆に動かしている様だ。

ここまで来たのか。
映画のフロンティアは無限だと実感。
どうやって撮影されたのか分からない驚きは、本当に久しぶり。

ネットの恩恵で、手法が分かった結果、目からウロコ。
超絶な最先端であって、このアナログ度は何だろう!

つまりは、今作が興奮をもたらすのは、人力による。
セリフ、展開、芝居の気迫。
関わる人間の隅から隅までが、汗水垂らしている。

CGなのにそんなバカなというくらいの、熱気でムンムン。


サンドラ・ブロックは素晴らしすぎて、この人ひとりにずっと泣かされた。
人物背景を削ぎ落とした脚本で、この分厚さ。
絞り込んだ体も美しく、徹頭徹尾、プロ超級。

ジョージ・クルーニーが、ものすんごく美味な役なので笑い泣き。
なんつう芝居をするんだろう、主に顔だけで。
時には、顔すら写っていないのに。

エド・ハリスなんていうお楽しみもあったり。

アルフォンソ・キュアロン監督は、ギレルモ・デル・トロ監督の心の友。
メキシコ出身勢の活躍が目覚ましすぎて、宇宙酔い。
とにかく、上手い。
強弱が単純で、上手い。

タイトルからエンドロールのギリまで、みっちり宇宙。
その効果を高める音響!音楽!
通常、耳で受け止めている無音が聞こえる。これは未体験の境地。

また、サンドラのメイクアップも鮮烈ではないか!新技術の域だ。


軽く、人生も変わるエポック・メイキング。
おそらく、アカデミー賞効果で、更なるロングランになるだろう。
未体験の方、映画館鑑賞が可能な方はゼヒとも3D体験を。

かく言う当方は初見時は気が散っており、2度目にして、大衝撃。
文字通り、体が吹っ飛んだ。

願わくば、映画館に出かけられない方のために、ご家庭で同じ体験ができるようになれば素晴らしい。

生きようともがく、汗と呼吸。
さらにもう一度、この宇宙に出かけようかと思っています。


ゼロ・グラビティ



映画 3Dスクリーン



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