幼少時代、特撮ヒーローに憧れるのは、男の子の特権だったりする。
俺はカクレンジャーが一番フィットした世代なんだけれども。

戦隊にしろウルトラマンにしろ、変身する時に道具が必要で。
そんな特別なはずのものを、タカラやTOMYのマークが入ってトイザらスで売っているのを不思議に思っていた俺です。

確かに買ってもらった覚えはあるし、良く遊んだ気がする。
ただ親に間違えて欲しくないのは、正義の味方より悪い怪獣の方が好きだったということ。

町を荒らす怪獣が現れ、市民を襲い始めた。
そこにやってくる俺。
変身道具を取りだしたかと思うと、それを海に投げ捨てる。
そして声を大にして、怪獣にこう言うのだ。
「もう無駄な争いはやめにしよう!
 ここをスタートラインに異種の共存を図ろうじゃないか!」
抱き合う怪獣と俺。
被害を受けた市民も拍手喝采で我々を讃えるのである。

俺は買ってもらった変身道具で、こんな感じの設定を楽しんでいたのだ。

やっぱりもう慣れちゃってるけど、怪獣というニュアンスっていうのも不思議だった。
あっちもあっちなりの事情で地球を襲っていると思ってたから。
だから「怪しい」っていう言葉でこいつを片付けていいのかってなると、もう少し話し合ってからにしようぜって言いたくなった。

そして大きな疑問を1つ抱いた。

何故毎回、出てくる怪獣とヒーローのサイズが一緒なのか。

それは形なきものであっても良いということだった。
例えば自然的な、台風や災害も一種の獣なんじゃないかなと思っていた。

もちろん物理的でもある。

たまには獣の方がデカくても良いし、ヒーローが最初から有利な日もあって良い。
たまには強い獣にヒーローが負けても、いつか勝てれば何倍もかっこよくみえるはず。
獣にも勝たせてあげないと、向こうの世界でメンツも立たないだろうな。

まだ言葉を知らなかったからうまく伝えられなかったけれど、幼稚園の頃はこんなことを考えていた。

え?子供にしては、ちょっと性格が怪しいって?

怪しくはないわけだよ。何を怪しがるんだ?