【75点】監督:マイケル・サルノスキ

音に反応して人間を襲うサバイバルホラー「クワイエット・プレイス」のシリーズ第3作。
1作目、2作目ともに未鑑賞。(見よう見ようと思っていながら…m(__)m )




侵略者=異星人=凶悪型エイリアン、デザイン・スピード・破壊力・CGとVFX、素晴らしい出来映えです。
(「エイリアン」や「プレデター」を凌ぐ恐怖感です。褒めすぎ?)




飼い猫のフロドとともにニューヨークに暮らすサミラ (ルピタ・ニョンゴ)。
ある日、突如として空から多数の隕石が降り注ぎ、襲来した凶暴な「何か」が人々を無差別に襲い始める。
瓦礫の山となった街の中を逃げ惑うサミラは、同じように逃げてきたエリック (ジョセフ・クイン) とともにニューヨークからの脱出を計画する


2018年「クワイエット・プレイス」製作費:$17,000,000 (27.3億)
2021年「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」製作費:$61,000,000 (98.1億)
さて、今回はいくらかな?





音にのみ反応するエイリアン、
この設定をニューヨーク市民と主人公のサミラに伝えるのが上手かった。(というか、簡単でしたね。)
爆発で気を失うサミラ、意識を戻したときは、すでに音を立ててはいけない状況でした。
このシチュエーションは、観客はシリーズ3作目なのでわかっているのです。



ルピタ・ニョンゴ、主人公のサミラ。不治の癌を患っています。

内面に抱えるイラつきと、達観した考え方、目が虚ろですが芯は強い。

病をのある体なので戦えないという設定も頷けますし、それでも「生」ことをあきらめない姿勢も共感できます。

なにより、かっこいいです。




ジョセフ・クイン、英国人のビジネスマン?エリック。
法律を勉強しているとも言っていた、若き弱虫君。サミラに励まされ、どんどん成長していきます。
そうか、この手か。(賢いお姉さんが、出来の悪い弟を育てる話ね。)
なんか、少しだけど小手伸也に似ていませんか?m(__)m


猫のフロド、なぜ鳴かない?なぜ逃げない?
最後の最後まで、サミラとエリックを守る優秀な猫です。

ありえないけど、映画としてはありえます。

CGとか、使ってないそうです。拍手!





軍によってマンハッタンの橋が爆破される。
怪物は泳げないからマンハッタンで食い止めようとする。
ヘリコプターから放送があり、「取り残された人々は南から船に乗れる」
しかし、警察とか軍隊とか何やってんのかね。
相手は水の中では生きられないという弱点まで知っていながら、ほとんど攻撃なし。
全世界中で起きている現象ではなさそうだし、なんとかならないのかね。
でも、ここで軍隊とか出てきたら、違う映画になっちゃうのだから、しょうがないのかな。


(以下ネタバレ)




サミラが来たかったピザ屋に到着しますが、その店は破壊されていた。
サミラは落ち込がエリックが励まし、他の店のピザを持ってくる。
2人はジャズクラブのステージに立ち、マジックショーの真似事をする。
……ファンタジーの世界です。エリック、ここに来て一気に男を上げます。


サミラは、猫と自分が着ている黄色い上着をエリックに託します。
人々が乗った船が見えるが、海岸にはモンスターたちがたくさんいる。
サミラは車の警報ベルの音で怪物たちを引きつけ、エリックは走って海に飛び込み、船に助けられる。
……余命のないサミラは、自己を犠牲にしてエリックと猫を助ける。泣けます。


ラスト、廃墟の街中でサミラは大好きな曲をラジカセで流す。
そして怪物が襲ってきた。エンド。
……グサリと刺さる終わり方です。
(サミラの殺戮シーンがなくて、良かった。)


面白いじゃないかッ!