【90点】2023年11月。大森一樹、リトル・モア。

やっぱり、大森一樹が好き!
日本映画、バンザイです。


大森一樹:映画監督・脚本家。1952年~2022年。(70歳没)。医師免許を持つ映画監督。
1978年、第3回城戸賞を受賞したシナリオを自ら監督した『オレンジロード急行』で商業映画デビュー。
自主映画作家が助監督経験なしに、大手撮影所でいきなり監督をつとめるムーブメントとして話題を呼ぶ。
『ヒポクラテスたち』 『風の歌を聴け』 『恋する女たち』 『トットチャンネル』 『ゴジラvsビオランテ』 『ゴジラvsキングギドラ』 『シュート!』 『ベトナムの風に吹かれて』…36本の監督作品。



宣伝文「永遠の映画少年、大森一樹が遺した言葉。8ミリの自主映画出身、医大に通いながら映画監督デビューを果たし、生涯で30本を超える娯楽映画を撮った異才・大森一樹が人生を振り返り綴った、最後のエッセイ。」



「作家ではなくどちらかといえば職人」、
「社会派でも人生派でもなく映画派」と自らを語った大森一樹監督。



【わが心の自叙伝】
神戸新聞に連載した、24本のエッセイ+エピローグ。
映画の現場エピソードが、圧倒的に面白い。
大森監督は、絶対に人を悪く言いません。


・「ヒポクラテスたち」(1980年) でキネマ旬報ベストテン3位。
1位は「ツィゴイネルワイゼン」の鈴木清順、2位は「影武者」の黒澤明。



・「風の歌を聴け」(1981年) で、村上春樹と出会う。


・吉川晃司三部作
「すかんぴんウォーク」(1984年)、
「ユー・ガッタ・チャンス」(1985年)、
「テイク・イット・イージー」(1986年) で躍進。


・ 「恋する女たち」(1986年) で、多数の映画賞を獲得する。



・黒澤明「夢」の編集室の隣で、「ゴジラVSビオランテ」(1989年) の編集をする。

・国民的アイドルになる直前の、SMAPとの「シュート!」(1994年)


・「大失恋。」(1995年) 私、観ていないんです。今からTUTAYAかAmazonでGETします。m(__)m

・渡哲也の大病後の復帰作で、出演場面を5時間×5日間で撮った「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」(1996年)。なぜか、そこに絡んでくるレジェンドカメラマンの木村大作。(笑)



【大森一樹 随筆集】
過去の著作や雑誌への寄稿から、14本のエッセイ。
20代〜40代の発言が多く、熱い、青い、映画への情熱がガッツリです。

・「007/危機一髪 (ロシアより愛をこめて)」「続・荒野の用心棒」「007/ゴールドフィンガー」「ネバダ・スミス」「冒険者たち」……私も全部観ているので、読んでいて心が踊ります。



・15年目の「ヒポクラテスたち」……すいません「緊急呼び出し エマージェンシー・コール」は観ていません。またまた、今からTUTAYAかAmazonでGETします。m(__)m



・伊丹十三監督の自殺、黒澤明監督の自殺未遂、北野武監督のバイク事故……つらい心情を吐露しています。

・本棚にぎっしりと並んだ映画のDVDの写真、1000本近くと書いてあります。
圧巻、壮観、この写真1枚で泣きそうになります。



【大森一樹 年譜】
0歳から70歳までを、年齢別に、監督作品を中心にまとめています。
簡潔で明瞭、わかりやすくて助かります。

お疲れ様でした。
ご苦労さまでした。
楽しい映画を観せていただいて感謝しかありません。