またまた今年もやって来ました!
キネマ旬報より速く、日本アカデミー賞やブルーリボン賞より納得できる、
『ビバ映画祭りベストテン!』

総括:昨年は、洋画42本+邦画32本=74本の映画館鑑賞をしました。(拍手!)
ここ数年、作品評価は「洋高邦低」でしたが、今年は五分五分です。


【作品賞】


1位:鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 【95点】監督:古賀豪。邦画。
…年末のギリギリで鑑賞しました。まさかの大逆転。
納得のPG12指定、恐怖の面白さを堪能しました。「犬神家のゲゲ郎」だぜ。
アニメをあまり観ない私ですが、完全に参りました。2016年の「この世界の片隅に」以来の快挙です。アッパレです。
きっと、水木しげる先生(2015年93歳没)も、天国で喜んでいると思います。



2位:最後まで行く 【95点】監督:藤井道人。邦画。
…岡田准一vs綾野剛、肉体を駆使した怒涛のアクションがハチャメチャで面白い!
血だるまの岡田准一、超カッチョイイぞ!
血みどろの綾野剛、お前はゾンビか!



3位:バイオレント・ナイト 【90点】監督:トミー・ウィルコラ。洋画。
…どぎついバイオレンス・アクション (R15+指定) なのに、
・家族愛の復活、
・クリスマス魔術ファンタジー、
そのアンバランスが楽しめました。



4位:TAR/ター 【90点】監督:トッド・フィールド。洋画。
…ケイト・ブランシェット、鬼気迫る表情と満身創痍の肉体の演技。
恐ろしいほどの女優魂です。



5位: 翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜【90点】監督:武内英樹。邦画。
…超お馬鹿ストーリーを、真面目に戦国大河ストーリーに作り変えるスタッフと俳優、ご苦労様でした。
パート1より面白いパート2、なかなかありませんよ。
私、生粋の埼玉県人なので大感謝です。



6位:Gメン 【90点】監督:瑠東東一郎。邦画。
…学園ヤンキー・アクション・コメディ、ぶっ飛ぶ面白さです。
見くびっていました、反省。
吉岡里帆のとんでもないテンションの大爆発、これだけでもお金を払って観る価値があります。



7位:聖地には蜘蛛が巣を張る 【90点】監督:アリ・アッバシ。洋画。
…イランの聖地マシュハドで起きた、娼婦連続殺人事件。女性ジャーナリストが真相に迫ります。
最初から最後まで、緊張感が継続し、ヒリヒリします。日本とは別世界なのです。



8位:非常宣言 【90点】監督:ハン・ジェリム。洋画。
…韓国映画の底力を見せていただきました。まさに総力の結集です。
バイオテロによる旅客機でのパニック・サスペンスと、地上捜査の追い詰めるアクションが、絶妙に噛み合っています。
日本映画、これ作れるかな?



9位:せかいのおきく 【90点】監督:阪本順治。邦画。
…立ち回り (斬り合い) のない時代劇の「せかい」が、面白いのです。
現代にも通じる世界観、こんなにも美しいモノクロの糞と、一瞬のカラー。



10位:Winny 【85点】監督:松本優作。邦画。
…実話にもとづいた映画、説得力・リアリティと緊張感、裁判 (法廷) のシーンが、圧倒的に面白い。
東出昌大、役作りのため、約18キロもの増量をし、大熱演。地上波テレビの関係者の皆様、もう許してあげてよ。



ワースト:正欲 【45点】監督: 岸善幸
…点数としてはもっと低い作品がありますが、映画としての方向性が失敗していると思います。
「正欲=フェチ (映画では水フェチ)」としていますが、肯定しているのか?否定しているのか?
後半の少年児童買春の性犯罪とからめての流れは、絶対にダメです。
ただし、新垣結衣の演技は本当に素晴らしい、ガッキーではない表情です。


★個別の賞は、邦画から選出します。『がんばれニッポン!』の主旨です。

【監督賞】


阪本順治「せかいのおきく」
…1989年の「どついたるねん」(大傑作!) 以来、監督30作目。
ほぼコンスタントに映画を作り続ける能力・技術力が素晴らしい。
65歳、私の2学年先輩です。まだまだですぞ。


【主演男優賞】
岡田准一「最後まで行く」
…アクションといったら=岡田准一ですね。日本映画界で断トツにトップです。
肉体が、格闘術が、映画的に見せる技術が、素晴らしい。
ボケをかます演技も好きです。


【主演女優賞】


松岡茉優「愛にイナズマ」
…圧倒的な熱量、役者力パワーです。
カメレオンのように、いろいろな顔を見せてくれます。
家族に対する激 (ダメ出し・罵倒) の演技は、かなり強烈なのですが不思議と嫌味がない。


【助演男優賞】
綾野剛「最後まで行く」
…サイコパスなワルが、マジで似合います。
悪のキツネ目、いいじゃないですか。
テレビで良い人や正義感を、演じてはダメです。この線で行ってください。


【助演女優賞】


「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」
…メロメロな杏、クネクネな杏、そして滋賀解放戦線のリーダーとしてのキリリとした顔。どれもイイ。


【新人賞】


深川麻衣「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」
…元アイドルのゆるいコメディを連想させますが、中身はアラサー女子の真面目なお仕事&恋愛・奮戦物語でした。
せっぱつまった顔、こびない顔、般若の顔…顔が絶妙です。


★さあ、今年も映画を観るぞ~!