【90点】監督:白石和彌

映画を堪能、面白いッ!
R15で、大正解!



原作:柚月裕子、小説。未読。

昭和63年。
広島の架空の街 (呉市ですが…) を舞台に、ヤクザとの癒着が噂される型破りな刑事VS極道 (=暴力団) の闘いを描く。



宣伝では、
「仁義なき戦い」を彷彿させる。
「アウトレイジ」に対する東映の答え。
とありますが、いい意味で内容は違います。
随所に「仁義なき戦い」を意識したシーンやカット割りはあります。
が、メインテーマは警察VS暴力団です。



脚本が素晴らしい。(池上純哉)
原作/脚本どちらがオリジナルかはわかりませんが、台詞が生き生きしています。
ということは、演出が上手く噛み合っているのです。


暴力がR15らしいです。(何だそれ?)
殴る、
刺す、
撃つ、
どれもこれもマジで痛そうです。
ヤクザとは関わりたくないなーと、本気で思わせてくれたのが大正解。



役所広司、さすが上手い。
「警察じゃけぇ、何をしてもええんじゃ!」
「奴らを生かさず殺さず、飼い殺しにしとくんがわしらの仕事じゃないの。飼い主に刃向かいよったら、力づくで手なずけりゃええんじゃ」
しかし、
どうしても人の良い部分が見えてしまうのです。「陸王」の足袋屋の社長の役とかね。

不謹慎ですが、渡辺謙で見たかった。今なら旬だよね。m(__)m



松坂桃李、大合格。
「暴力団より暴力的なオッサンと毎日暴力団を追っかけまわしている」
後半グイグイと男になっていきます。顔つきが映画役者です。
助演男優賞にノミネートします。



真木よう子、とにかくエロい。
尻を触られるは、胸の谷間を見せてくれるは、嬉しいのですが……もう一声、おっぱい見せて欲しかった。残念。(*_*)



阿部純子、頑張りました。
「ええやろ、ただで私のオメコ見れたんやし」
これから売れてほしいです。
美人だけど、顔立ちがインパクト薄いので、ちょっと心配かな。



石橋蓮司、久々の嫌な嫌な嫌なワル親分。
「びっくりどっきりクリ●リス」この台詞一発で、参りました。(*_*)


江口洋介、
竹野内豊、
ピエール瀧、
中村倫也、
音尾琢真、
……皆さんヤクザ役が好きなんですね。
生き生きと演じてます。全員合格です。(^o^)


(以下ネタバレ)



日岡刑事 (松坂桃李) は、大上刑事の内偵捜査のために、県警本部から送り込まれていました。
大上刑事 (役所広司) は、そのことを知った上で、日岡刑事を叱咤激励しながら、ホンモノの刑事に育て上げていきます。

そして……
大上は、殺されます。



日岡は変わります。
刑事ですが復讐を企て、あれほど否定していた大上になります。
松坂桃李、カッコいいス。(^o^)



江口洋介が石橋蓮司を日本刀で殺すシーン、良かったねぇ。シビレたよ。
生首切り落として小便器に捨てるなんて、ゾクゾクしました。絶対にテレビじゃ見れませんよ。
映画の醍醐味、R15万歳じゃ!



この後半からラストの展開にスピード感があったのが、成功の原因です。
白石監督の作品、いつもラスト付近でもたつきます。ダラダラと長いのです。
今回は、これがなかったのでスッキリしました。


ラストシーンの「オメコ」発言、大笑いのエンディング。
いいぞ!楽しかった!


原作、これから読みます!
小説は続編も出ました。映画も、続編いっちゃれや!